17年前の“MotoGPレプリカ”を米国オークションで発見 日本でも84台が限定発売され“スゲェ速いドゥカティ”「デスモセディチRR」とは
レース直系の設計を受け継ぐ限定市販モデル
2025年9月、アメリカのオークション「Bring a Trailer」で2008年式ドゥカティ「デスモセディチRR」が発見されました。

デスモセディチRRは、世界最高峰の二輪レースであるMotoGPの参戦マシンを公道用に再構築した、極めて希少な市販モデルです。
モデル名の“デスモセディチ”とは、ドゥカティが誇る「デスモドロミック機構」による16バルブのV4エンジンを示す言葉であり、その名の通り1気筒あたり4バルブ×4気筒の16バルブ構成となっています。
ベースとなったのは、2006年のMotoGPで使用されたGP6マシン。この年、ドゥカティはライダー・コンストラクター両部門でチャンピオンに輝き、その勢いのままレーススペックのエッセンスを注ぎ込んで誕生したのがデスモセディチRRです。
世界限定1500台、日本国内では84台のみが正規輸入され、866万2500円という高価格で販売されたにもかかわらず、瞬く間に完売したことからもその人気の高さがうかがえます。
フレームは鋼管トレリスを基本としつつ、エンジン自体を剛性メンバーとして活用するハイブリッド構造。シートレールやメーター類のマウント部にもカーボンが使用されるなど、細部まで徹底して軽量化が図られています。
また、テールセクションにはセラミックカーボン素材を採用し、排気音規制に対応したセンターアップマフラーの一部が覗くデザインとなっています。
そして、足まわりには専用開発のオーリンズ製サスペンションを採用。フロントにはチタンコートが施された43mm倒立フォーク「FG353P」、リアにはリバウンド・高速/低速コンプレッション・油圧プリロード調整機能付きのPRXBモノショックが搭載されています。
さらに、ホイールはマルケジーニ製鍛造マグネシウムで、前17インチ・後16インチという異例のサイズを採用。これにあわせて装着されるブリヂストン製タイヤもデスモセディチRR専用に開発されたもので、走行性能へのこだわりが随所に見られます。
また、ブレーキはブレンボ製モノブロックキャリパーをラジアルマウントで装着し、フロントに330mmのセミフローティングディスク2枚、リアには240mmディスクを採用。純レーサー譲りの強力な制動力を備えています。
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