半世紀以上前の当時 最高時速264キロは世界最速級! スーパーカーブームの少年には懐かしい「美しすぎるクーペ」がオークション登場 57年前のマセラティ「ギブリ」とは
スーパーカーの黎明期にミウラやデイトナと並ぶ人気を誇る
2025年1月に米国アリゾナ州フェニックスで開催されるRMサザビーズのオークションに、1968年型のマセラティ「ギブリ4.7クーペ」が出品されます。
どんなクルマなのでしょうか。

マセラティ ギブリは1966年のトリノ モーターショーで発表されました。
あのジョルジェット・ジウジアーロ氏がデザインした魅惑的なファストバックボディに4.7リッターのV8エンジンを搭載し、当時もっとも魅力的なグランツーリスモの1台と評されました。
「ギブリ」という車名は、北アフリカ沿岸の砂漠を駆け抜ける疾風にちなんで名づけられました。
そのネーミングにふさわしく、4基のキャブレター、クワッドカム、そしてドライサンプを備えた310馬力のエンジンにより、流麗なクーペは最高速度164mph(約264km/h)という、ハイパフォーマンスを発揮しました。
1969年にはオープンモデルのスパーダーも追加設定され、また1970年に発表された後期型ではエンジンは4.9Lにキャパシティアップされました。
ギブリと同じ1966年にランボルギーニ「ミウラ」が発表され、その2年後の1968年にはフェラーリ 365GTB/4「デイトナ」が登場しました。
この3台が、1960年代後半のスーパーカー黎明期の最高峰を競い合いました。
そうした高人気ゆえ、マセラティは1967年から73年までに、計1170台のギブリ クーペを生産しました。
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今回の出品車は、1967年にブリュッセル モーターショーの展示用に用意されたシャシナンバー「180」です。
セレステ キアーロ(水色)のボディカラーにブルーのレザー内装で仕上げられていました。
その後、このギブリは何人かの手を経て、サビ修理や再塗装も行われ、さらに2016年にはポルトガルの会社にレストアを委託し、その請求書は記録に残されています。
その作業内容は、必要に応じてボディワークの修復、オリジナルカラーのセレステ キアーロでの再塗装、そしてエンジンやギアボックスといったコンポーネントの再構築などでした。
内装は以前にセナペ(マスタード)のレザーで張り替えられており、クリーニングはされましたが、適度な経年変化は残したままにされました。
現在の委託者は、このギブリを2024年6月にオランダのディーラーから購入して、米国へ持ち込みました。
4.7リッターのV8エンジンはマッチングナンバーのオリジナルで、ボディカラーも純正色に再塗装されました。
この1968年型のマセラティ ギブリ 4.7クーペ、オークションでの落札価格は15万USドル〜20万USドル(1USドル=約156円として、約2340万円〜約3120万円)と予想されています。
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