10年前に登場した「ポルシェのフラッグシップ」がオークションで落札 電動ハイパーカー「918スパイダー」ってどんなクルマ?
918台限定で発売されたPHEVハイパーカー
2025年11月にスイス・チューリッヒで開催されたブロードアローオークションに、2015年式ポルシェ「918スパイダー」が出品され、高値で落札されました。
どんなクルマなのでしょうか。

918スパイダーは、2010年代を象徴するハイパーカーとして、現在も強烈な存在感を放ち続けています。
ポルシェのフラッグシップとして「カレラGT」の後継に位置付けられ、同社のパフォーマンス哲学を次の時代へ押し上げた革新的なハイブリッドモデルでした。
2010年のジュネーブ・モーターショーでコンセプトモデルとして公開され、2013年のフランクフルト・モーターショーで市販型が発表。
フェラーリ「ラ・フェラーリ」、マクラーレン「P1」と並び、“ハイブリッド三大ハイパーカー”の一角として語られています。
レース由来の自然吸気4.6リッターV8は608馬力を発揮し、前後に搭載されたモーターと組み合わせることで、総出力887馬力、最大トルク1280Nmを実現。7速PDKと四輪駆動システムによって圧倒的な加速性能を誇りました。
生産はドイツ・ツッフェンハウゼンで行われ、918台のみがハンドビルドされています。
今回出品されたカレラGTは2015年式で、スイス向けに出荷されたわずか31台のうちの1台です。
外装色は希少な「リキッドメタル・クロームブルー」で、この塗装だけで約6万3000CHF(約1000万円相当)という超高額オプション。世界で同仕様は3台しか存在しないといわれています。
内装は「モカブラウン」のレザーにシルバーアクセントを組み合わせ、さらに「カーボンインテリアパッケージ」「フロントリフト」「オーセンティックレザー内装」「ストーンチッププロテクション」など、多数の高額装備が加わっています。
車体番号389のこの個体は、軽量BBS製マグネシウムホイール(通常はヴァイザッハパッケージ専用)を装着し、約6万4000CHFの価値を持つアップグレードで約15kgの軽量化を実現。2025年9月には、元ポルシェクラシック責任者ヨッヘン・バーダー氏により検査され、「極めて良好な状態」と評価されています。
事故歴・再塗装・サーキット走行履歴も確認されていません。
走行距離は6452kmで、オリジナルのレザーポーチ、サービスブック、マニュアルが付属しています。
オークションでは最終的に141万8125スイスフラン(1CHF=193.5円換算で日本円で2億7447万円)という高値で落札されました。
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