海に潜るシーンは映画史に残る名場面! 半世紀前の“ボンドカー”が高値落札 「007私を愛したスパイ」で大活躍したロータス「エスプリ」とは
エンジンなど未搭載の「映画の小道具」が出品
2026年4月にモナコで開催されたRMサザビーズのオークションにおいて、映画「007 私を愛したスパイ」のボンドカーとして撮影に使われたとみられる小道具、ロータス「エスプリS1」が出品され、予想価格の3倍もの値段で落札されました。
当時、007映画の撮影に際し、ロータスは完成車2台に加えて7基のボディシェルを映画製作会社のEONプロダクションズへ提供しました。
そのうちの1基は車内シーンの撮影用として半分に切断され、ロジャー・ムーアとバーバラ・バック(アニヤ・アマソワ少佐/エージェントXXX)の共演シーンに使用されています。また別の1台は、桟橋から砲撃で発射される場面で損傷し、現存していないと考えられています。
さらに2台は撮影地であるバハマに残され、シリーズの著名なプロデューサー、アルバート・R・“カビー”・ブロッコリから関係者へ贈られました。

サイドフィンやペリスコープの作動シーンを撮影した車両については、現在も所在がわかっていません。加えて別の1台は、後年ガジェットが追加されて販売され、実際に潜水可能な仕様の車両は2013年にロンドンのオークションに登場しました。
本稿で取り上げるエスプリS1のボディシェルは、ダイブプレーンや安定フィン、ペリスコープ、4基のインペラー、強化ウインドウ、魚雷発射装置など、「ウェット・ネリー」と呼ばれる仕様の特徴を備えています。
この個体は1998年9月、イタリア・ブレシアのコレクターによってオークションで取得され、その後2002年に別のイタリア人オーナーへ渡りました。さらに2007年5月には、現在のフィンランド人オーナーの手に渡っています。
それ以降、およそ20年にわたりフィンランド・アラハルマの遊園地「パワーパーク」で展示され、多くの来場者を楽しませてきました。そして2025年夏には、カンヌスのマケラ・オート・チューニングによってレストア作業が開始され、一部に再塗装も施されています。
なお、この車両にはエンジンや走行機構、内装は備わっておらず、現在は移動しやすいスタンド上で展示される状態となっています。
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