VAGUE(ヴァーグ)

銀座の洋食文化を感じられる…有名スターも学生時代に食べに来ていた「銀座煉瓦亭 深川本店」が今なお人気の理由とは

約100年前に暖簾分け。深川の街で愛され続ける洋食店

「銀座煉瓦亭」といえば、明治の時代から今もある、日本で一番有名な西洋料理のレストラン。

 その銀座煉瓦亭から暖簾分けをした店が江東区新大橋にあります。それが「銀座煉瓦亭 深川本店」です。

「当店は、銀座煉瓦亭 総本店より1928(昭和3)年に当時の深川区森下町(現江東区森下町)に最初の支店としてのれん分けをいたしました。その後、1950(昭和25)年7月に現在地の江東区新大橋に移転し、現在に至っております」と話すのは、4代目の石倉さん。

銀座の煉瓦亭のデザインと似ているけれどちょっと違う。レトロモダンな雰囲気
銀座の煉瓦亭のデザインと似ているけれどちょっと違う。レトロモダンな雰囲気

 そのため、銀座の煉瓦亭本店から伝わったものもあれば、オリジナルのメニューも。それが銀座の本店にはない中華や丼ものメニュー。

「戦時中、配給の関係で、食材の仕入れが選べない時代があったのですが、その時『この食材ならこれが作れるね』、と入手できたものを使って提供するようになったのがきっかけです」

 食糧難の時代、数少ない食材で料理を作るには、ましてや洋食となると、かなり大変だったのだろうと想像がつきます。

 限られた食材かつ、街の人が食べやすいものを、と考えられたのがラーメンをはじめとする中華料理や丼もの。それが現在にも残っているのは、老舗洋食店の中でも珍しいかもしれません。

 そんな「銀座煉瓦亭 深川本店」で食べたい、おすすめの洋食メニューを紹介します。

あの有名歌手も好物だった!?「メンチエッグ」

「一言で言うなら煮込みハンバーグ。昔からのメニューですね。肉の周りにパン粉をつけてコーティングしてから焼き目をつけて。焦げ目がついたらフライパンから鍋で煮込んだのち、デミグラスソースの寸胴に漬け込んでいます」

 コーティングの効果なのか、肉の旨み、デミグラスソースの旨み両方がしっかり感じられます。これはゴハンがすすむ!

「本家にも昔あったんですが、今は出していない、ここでしか味わえない料理です」

メンチエッグ1410円。「メンチボール」1330円に目玉焼き+80円
メンチエッグ1410円。「メンチボール」1330円に目玉焼き+80円

 そして、このメンチエッグを学生時代によく食べていた有名人も。

「実は兄の高校の同級生が松崎しげるさんで、学校帰りにウチにしょっちゅう来ては、店の倉庫でギター弾いていたりしたんですよ」

「愛のメモリー」や埼玉西武ライオンズ球団歌で有名な松崎さんが、学生時代に仲間と集っていた場所だったとは。驚きです。

どれを頼もうか決められない時はこれ!「盛り合わせC」

 ヒレ一口カツ&大エビフライのボリューム満点なセット。他にも、ポークソテーと大エビフライの「盛り合わせA」2470円やハンバーグエッグと小エビフライの「盛り合わせB」2070円もあります。

 大エビフライというだけあって、でかい! 食べ応えのあるサイズ感です。

盛り合わせC(ヒレ一口カツ・大エビ)2230円。ライス別、テイクアウト2190円
盛り合わせC(ヒレ一口カツ・大エビ)2230円。ライス別、テイクアウト2190円

「卓上のソースをかけて召し上がりください。お好みでマスタードも。マスタードはガッツリ毎朝練っていますよ」とにっこり。

 それなら、ヒレカツは一口目はそのまま、二口目はレモンを絞って、三口目にマスタード、最後にソース、など味変を楽しむのもよさそう。ワクワクしてくる盛り合わせです。

テイクアウトでも大人気。「カツサンド」

「肉はもも肉、ランプ肉のカツですね。デミグラスソースをベースに、オリジナルのとんかつソースを混ぜています」

 このカツサンドはテイクアウトも人気で「年末には帰省のお土産にしたり、まとめ買いして冷凍庫で保存しておく、と話すお客様もいますね」。

カツサンド2370円。テイクアウトは2330円
カツサンド2370円。テイクアウトは2330円

 出来立てはもちろん美味しいけれど、時間が経っても美味しい、ということですね。実際に味わってみるとダブルソースの効果で旨みが強い!

 ほんのり温かくカリッとしているパンと、肉むっちりなカツが絶妙なバランス。

 これとビールで、休みの日の昼から味わうのもいいだろうなぁ。持ち帰って、家で家族とシェアしたくなる気持ちも、すっごく分かります。

「昔から深川は職人の街でね、昭和の時代、洋食料理は特別な日にしか食べられないご馳走だったんです。だから力仕事をする人たちのご褒美料理として、月に一回、社長が若いものを連れて食べに来る、ということも多かったんですよ」

 仕事を頑張ったご褒美に滅多に食べられない洋食。それは若者のモチベーションが上がったんだろうなぁ。

 ラーメンやワンタンメンをサッと味わっていく人もいれば、オムライスやハヤシライス、マカロニグラタンなどの洋食をゆったり味わっている人もいる「銀座煉瓦亭 深川本店」。

 ほとんどの料理がテイクアウト可能、タッパーなど容器を持参すれば容器代無料に。

「銀座煉瓦亭創業当初の味を守りつつ、また下町らしい洋食屋として90年以上。これからも精進してまいります」(4代目店主の石倉さん)
「銀座煉瓦亭創業当初の味を守りつつ、また下町らしい洋食屋として90年以上。これからも精進してまいります」(4代目店主の石倉さん)

 次回はAまたはBの盛り合わせにするか、マカロニ・スパゲティものにするか。深川で100年近く続く洋食のお店は、気取らない、どこか温かみあふれる料理とおもてなしでした。

銀座煉瓦亭 深川本店
住:東京都江東区新大橋2-7-4
TEL:03-3631-7900
営:11:30~14:30、17:00~21:00(各30分前LO)
休:水曜

Gallery 【画像】銀座に行ったら絶対食べたい!絶品洋食の数々を画像で見る(16枚)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

VAGUEからのオススメ

“時を愉しむ”という究極の贅沢――カンパノラ「星響」と巡る、足利・静寂とウェルネスの旅【PR】

“時を愉しむ”という究極の贅沢――カンパノラ「星響」と巡る、足利・静寂とウェルネスの旅【PR】

RECOMMEND