なぜプッシュボタンはひとつだけ? ロンジンを代表するコレクションに初登場した“モノプッシャー”クロノグラフの魅力
なぜクロノグラフなのにプッシュボタンがひとつ?
現在ではふたつのプッシュボタンを備えるクロノグラフが主流ですが、それ以前に使われていたのが、ひとつのプッシュボタンでスタート、ストップ、リセットを順番に操作する「モノプッシャー」式のクロノグラフです。
操作の自由度では現在一般的な2プッシャー式に及ばないものの、ケースサイドをすっきりと見せる佇まいや、時計製造の歴史を感じさせる機構として、現在でも時計愛好家から支持されています。
そしてロンジンとモノプッシャークロノグラフとの関係は、100年以上前までさかのぼります。
1911年、当時多くのクロノグラフが大型の懐中時計用ムーブメントを使用していた時代に、ロンジンは腕時計用として設計された初期のモノプッシャークロノグラフを発表。さらに1913年には、小型クロノグラフムーブメント「キャリバー13.33Z」を発表しています。
そんなロンジンのクロノグラフ製造の歴史を現代に受け継ぐモデルとして登場したのが「ロンジン マスターコレクション クロノ モノプッシャー」です。
ロンジンの最高峰ラインである「マスターコレクション」としては、初のモノプッシャークロノグラフとなります。
カラーはシルバーオパリンダイヤルとフロステッドブルーダイヤルの2種類。価格はいずれも56万2100円(税込み)です。

医師が脈拍を測るために使った「パルスメーター」も
本作をより印象的なクロノグラフに仕上げているもうひとつの特徴が、ダイヤル外周に設けられたパルスメータースケールです。
これはクロノグラフを使って脈拍数を計測するための目盛り。電子式の心拍計が普及する以前、医療従事者が脈拍を測る際に使用していた歴史的な機能です。
現在ではスマートウォッチを腕に巻くだけでも心拍数を計測できます。そんな時代にあえてパルスメーターを備えることで、クロノグラフが単なるデザインではなく、実際に「時間を計る道具」として必要とされていた時代を感じられるのも、この時計の面白さでしょう。
ステンレススチール製ケースは直径41mm、厚さ12.6mm。特徴的な凹型のベゼルを採用しています。
ダイヤル中央には、大麦の粒に似ていることから名付けられた「バーリーコーン」装飾を採用。1928年のモデルから受け継がれるアラビア数字のフォントを用いたアプライドインデックスと組み合わせ、立体感のある表情に仕上げています。
ムーブメントは、手巻きのコラムホイール式キャリバー「L799.5」。約68時間のパワーリザーブを確保します。
サファイアクリスタルのシースルーケースバックからは、その機構を鑑賞することも可能。ケースバックの周囲もベゼルと同様の凹型に仕上げられています。
ストラップには、フロステッドブルーダイヤルにはアンスラサイトカラー、シルバーオパリンダイヤルにはオックスフォード仕上げのブラウンカラーのアリゲーターレザーを組み合わせています。
ひとつのボタンで操作するモノプッシャーと、医療の歴史を感じさせるパルスメーター。どちらも現代において不可欠な機能とはいえません。
しかし、だからこそクロノグラフが本来「時間を計測するための道具」だったことを思い出させてくれます。100年以上にわたりクロノグラフを製造してきたロンジンだからこそ成立する、歴史を楽しむためのクロノグラフといえそうです。

ムーンフェイズや3針モデルにも新作が登場
今回の「マスターコレクション」では、モノプッシャーだけでなく、ムーンフェイズ表示と2つのプッシュボタンを備えた「ロンジン マスターコレクション クロノ ムーンフェイズ」も発表されました。
さらに3針モデルにも30mm、34mm、39mm、41mmの4サイズで新作が登場。
30mmと34mmには「クロノ モノプッシャー」と同じフロステッドブルーを採用したモデルなどを用意。39mmと41mmでは新色のライトブルーダイヤルが展開されるなど、マスターコレクションの選択肢がさらに広がっています。
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