【クルマ×アソビ #3】「天城山」は伊豆スカイライン日帰りドライブとセットで楽しんで正解
天城山から遠くの富士山を眺めながらコーヒーを味わってみました
7時頃に天城高原駐車場(ハイカー専用)に到着すると、トイレのある手前の駐車場には数台のクルマがすでに停まっていたけれども、一段下がった奥の駐車場には1台も停まっていなかった。広く使えるこちらの駐車場に500Xクロスを停めて、用意していた朝食を済ませ、いざ出立。駐車場を出たのはちょうど8時だった。

今回のルートは「シャクナゲコース」と呼ばれる8kmちょっとの周回コース。登山口の標高が1045m、目指す万三郎岳が1406mなので標高差361m。「山の珈琲」を満喫するにはちょうどよいお手軽なコースだ。
登山口から整備された登山道を少し行くと、まさにゴルフ場の脇を歩いていることが分かる。そういえば、万二郎岳から万三郎岳に向かう途中の「馬の背」あたりからの眺めもゴルフ場だった。深田久弥だったら、天城山がゴルフ場に蚕食されているさまを嘆いていたことだろう。
しかし見晴らしは良くない代わりに、歩いているうちに次々に植生や足場が変化するので、実に楽しい。「アセビのトンネル」あたりは、樹木の種類こそ違えど英国の児童物語に登場してきそうで、トンネルの先に別世界が待っているようでワクワクさせられる。
万三郎岳には10時40分に到着。山頂は樹々に覆われていて、まったく見晴らしは良くない。山頂というより森の中という感じだが、それはそれでいいと思う。
●日本一つながりで選んだコーヒー豆
今回のコーヒー豆は、炭火焙煎オーガニックコロンビア豆100%の天馬珈琲。天城と「天」の一字が同じだったという、ただそれだけの理由でお取り寄せしてしまった。「日本一の焙煎士監修」というキャッチも背中を押した、と思う。日本一の山、富士山を眺めながら飲むのも悪くないな、と。
今回は手間を省くという理由と、荷物を軽量化する必要性がなかったため、手軽なCB缶のストーブで湯を沸かす。ミルで豆を挽き終わる頃にちょうど湯も沸いた。頭上は青空が広がっており、木洩れ陽の下、三角点の標柱の上でドリップ。
加藤文太郎の『単独行』のなかで──どこの山頂かは忘れたが──三角点の標柱を探す場面があった。いま、この写真映えしない三角点を示す標柱は登山者からは顧みられることはほぼない。そのかわり、山の名前と標高が書かれた分かりやすい巨大な標柱や看板の前には列ができる。
万三郎岳頂上にはすでに登山者が何組もいて、ベンチや平らな場所はすべて先客にキープされている状態。
ということで、由緒正しい三角点には失礼を承知の上で、標柱の上でコーヒーをドリップさせてもらった。これぞ本当の山頂で淹れるコーヒー(もっとも三角点があるところがすべて最高地点でもないのだが)。
石でできた標柱の上は水平なため、安定してコーヒーをドリップ。穏やかな冬の昼下がり。のんびりと口にしたコーヒーは、酸味は強くなく苦味とコクが際立っていて、リフレッシュにもってこいの一杯。ガスっていなければ、遠くの富士山を眺めながらコーヒーを楽しむことができる。
下山開始は12時6分。等高線に沿って歩くルートは、苔むした岩があったりハシゴがあったりと、これまた変化に富んでいて楽しい。駐車場には14時15分に到着。トイレ前には洗い場もあるので、登山靴の泥を落としてスニーカーに履き替える。

帰路は同じく伊豆スカイライン全線を北上し、箱根ターンパイクから小田原厚木道路に抜けて東名高速というルートを選択した。走り慣れたコースだけれども、500Xクロスのドライバーズシートに座った瞬間、ワクワクしていることに気がついた。実際、帰路の方がペースは速かったくらいだ。
もしこの日のクルマがミニバンだったらと思うと、ちょっとゾッとする。楽しいはずのワインディングロードが、単なる移動、下山した後ならもはや苦行と化してしまうからだ。荷物も楽に積めて、冬場は万が一の際に心強い4WD。それでいてワインディングもしっかり楽しめるなんて、500Xクロスはトレッキング愛好家にはもってこいだと思う。
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天城山での教訓。登山口までのドライブもすでに山行の一部。富士山を眺めながら、しかもワインディングの走りを楽しめるクルマで行くことをおすすめします。500Xクロスは正解でした。
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