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ヘリの2倍の速さの「空飛ぶクルマ」とは? ホンダの「eVTOL」にはないヴォックス・エアクラフトの強みとは

ホンダの「空飛ぶクルマ」と違うポイントとは?

 ホンダのeVTOLと異なる点は、ヴォックス・エアクラフトのVTOLは滑空比に優れた主翼を備えていることだろう。主翼を持つのでパワーロスに見舞われた際、安全性を担保するという。なお、離着陸用の蓄電池は稼働時間8分、予備用に8分の電力を蓄え、飛行中の推進力で充電するそうだ。

ヴォックス・エアクラフトのVTOL。機体中央の4つのプロペラも特徴的だが、垂直尾翼(後部の制御装置)が2枚ある構造も、航空機ではあまり見られない変わったレイアウトだ(C)Vox Aircraft
ヴォックス・エアクラフトのVTOL。機体中央の4つのプロペラも特徴的だが、垂直尾翼(後部の制御装置)が2枚ある構造も、航空機ではあまり見られない変わったレイアウトだ(C)Vox Aircraft

●ヘリコプターの2倍の速度

 ヴォックス・エアクラフトによると、同社のハイブリッドVTOLの重さは800ポンド(363㎏)。300ノット(555km/h)の速度で約400マイル(644km)を飛行できる見込みだという。一方、250kWの全電動機の場合、航続距離は約180〜200マイル(290km~322km)になるだろうと試算されている。

 ヘリコプターよりも2倍ほど速く、同飛行条件下における消費燃料も半減可能。とヴォックス・エアクラフトは謳っている。まさに良いことづくめで、空飛ぶクルマどころか、小型プライベートジェットやヘリコプターの存在意義を揺るがしかねないダークホースだ。

 電動ターボファンとリアローターは、様々な機体に採用できる。同社ではドローンサイズのものから中型のビジネスジェット機まで、あらゆる機体での開発を進めている。

 小型スケールモデル(プロトタイプ)での研究・開発は終え、2022年には実機でのテストが始まる見込みだという。2026年までには認証取得を目指す、というから楽しみだ。

* * *

 日本にはヘリポートとして整備されている土地や、高層ビルや高層マンションなどの屋上に設置されているヘリポートなどがたくさん存在する。しかし、着陸機体の制限、周辺の住民への配慮、離着陸に要する申請の煩雑さといったハードルの高さから、実際に運用されているヘリポートは少ないのが実情。

 VTOLが市場に本格登場する前に、各種規制や申請手続きの簡素化といったソフト面の拡充が図られることを願うばかりだ。

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