2022年で創立から半世紀! BMWの高性能モデル「Mモデル」をつくるBMW M社ってどんな会社? その歴史とは
世界各国でドライバートレーニングも開催している
3つ目の柱は、1978年から始まったBMWドライバー・トレーニングで、いまはBMWドライビング・エクスペリエンスと名称を変えています。
1970年代のドイツでは交通事故が多く、BMWはカーメーカーの立場から、安全なクルマの扱い方を広めるために開催しました。

警察や軍隊などもこのトレーニングを採用し、保険会社もその効果を認め、受講者には保険料を割り引くなどの特典を設けました。半日コース、若者向けコース、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェなどのレーストラックコース、スウェーデンやオーストリアのウインターコース、アフリカの砂漠を走破するコースなど、世界中でバラエティに富んだメニューを用意しています。
またインストラクターのための高度なトレーニングも用意しています。ちなみに日本では1987年11月と1988年3月にラウノ・アルトーネン氏が来日して試験開校し、1988年5月に筆者はインストラクター研修のために2週間ドイツに行きました。
1989年から一般のドライバーが参加できる正式開校したため、すでに30年以上の歴史があります。このように各国のBMWのインポーターが自国でBMWドライビング・エクスペリエンスを開催しています。
4つ目の柱は、1991年から始めたBMW Individual(BMWインディビデュアル)です。
オプションパーツでは対応しきれない、ユーザーの難しいオーダーを一手に引き受けてくれるのがインディビジュアルです。スペシャルオーダーのボディカラーを塗装してくれるのはもちろん、シートも革の種類や色、ステッチのカラー、刺繍も施すことが可能です。納車する国のレギュレーションに違反しない限りは対応してくれます。
ただしそのオーダーにより、通常よりも半年から1年くらい待つ覚悟は必要になってきます。
5つ目の柱は、あまり知られていませんが、特殊車両の製作です。
テロに巻き込まれても、車内の人が安全にいられるようにするためのセキュリティカーなどがその一例です。分厚い窓ガラス、床下で爆弾が爆発しても耐えられるようにした丈夫なフロア板を張り、ボタンひとつで外部からの攻撃に耐えられるようにするスイッチも付きます。これらはランフラットタイヤよりも強力な、パンクしないタイヤを履いています。「7シリーズ」ベースの車両が4トン車ほどの重量になるといいます。

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こうしてBMW M社の事業を見てみると、単にスポーティなクルマ、サーキットを走ることが得意なクルマだけを作っているだけではないということがわかります。
BMW M社と立場が似ているのが、アウディの「アウディスポーツ」社やメルセデス・ベンツの「メルセデスAMG」社です。
アウディスポーツ社はもともとクワトロ社という名前で、アウディ「RS」モデルや「R8」などを開発していました。
メルセデスAMG社は、メルセデスAMGの各モデルを開発しているから、BMWのM社と同じ位置にいるようにみえます。ただしMモデルは、専用エンジンをつくるなどMモデル専用パーツを多数採用し、ノーマルモデルとはかけ離れた尖ったポジションにいるところが特徴になっています。
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