初心者でも「マダイ」が釣れる――フィッシングボート+タイラバで五目釣り【釣りボートLife #05】
●自分で魚を探す楽しみ――マイボートのタイラバはまるで「トレジャーハンティング」!
いよいよボートに乗って沖に釣りへ! はじめて出航した時期は初夏。シロギスやアオリイカなどいろんな釣り物があったなか、選んだ釣りは「タイラバ」でした。逗子・葉山沖では、タイラバは年間通して釣果を手にすることができる、守備範囲の広い釣りなのです。
タイラバは、ここ10年くらいで全国的にメジャーな釣りとなりました。
道具立ても仕掛けもシンプルで、エサが不要。アクションも、基本的には「一定速度で巻くだけ」という簡単さで、80cmオーバーのマダイから、美味しいアマダイやホウボウなど、多彩なゲストが釣れるから初心者にもうってつけ。
また底取りをして巻くだけなのに、その日、その季節のパターンが異なり、その日見つけたパターンに再現性があることも多いです。小さなテクニックが追求できる奥の深さもあり、とてもハマる釣りなのです。

僕はこの釣りを2008年ごろにはじめて瀬戸内海で体験し、いとも簡単にマダイが釣れてしまったことをきっかけに、タイラバ沼にハマりました。
以来10年、いままでは遊漁船だけで遊んでいたタイラバでしたが、このたびマイボートを手に入れたことで、自由にタイラバを追求することができるようになったのです。
無論、ポイント探し、魚探しもすべて自分。タイラバを通して、ボートの基本的な技術や知識を深めながら、徐々に釣果をあげていきました。
遊漁船のタイラバになくて、マイボートのタイラバにある魅力。それはこの「魚を探す」という要素があることだと思います。
おちから丸では、スパンカーで船を風上に向ける「エンジン流し」ができません。そのためタイラバのスタイルは、風&潮任せで流していく「ドテラ流し」という方法になります。
流した軌跡をデータで残しながら海底地形と照らし合わせ、ラインをひとつひとつチェックしながら、魚探とGPSにデータを記録。そこで反応する魚と、反応があった場所の地形を探していきます。その様子はまさに「宝探し」です。
海図に描かれた軌跡を見ながら推測して仮説を立て、検証し、当たったら記録し、外れたらまた考えて再び仮説検証……。
釣ることそのものも楽しいのですが、魚の居場所を探すこのプロセスを1日繰り返していくのが、とにかく楽しくて、何年やっても飽きないのです。
●美味しい魚がたくさん釣れるから家族も大喜び!
さて、タイラバのもうひとつの楽しみは、食べて美味しい魚ばかりが釣れること。釣ったマダイや多彩な魚は、船上で血抜きを行い、自宅でいい状態に仕立て、魚の状態にあった料理方法で美味しくいただきます。
自分が苦労して釣った魚をふるまい、家族や親しい人たちの笑顔を見るのは、本当に幸せなひととき。獲物を追いかけ、美味しく料理し、家族を喜ばせる――。きっとマンモスを追いかけていた我々のご先祖たちから受け継いでいる、DNAにセットされた「快感」プログラムですね(笑)
タイラバのメインターゲットはもちろんマダイなのですが、逗子・葉山沖では多種多様なゲストが釣れます。タイラバで釣れる美味しい魚をご紹介しましょう。
【タイラバで釣れるおいしい魚たち】
「マダイ」:メインターゲットです。30cmから80cmくらいの大型までサイズ問わず釣れますが、刺身で食べておいしいのは2kg前後まで。おすすめは皮をつけたまま湯引きして、ポン酢や柚子胡椒。大きい個体はスジばった繊維が固くなってくるので、焼きや蒸し、フライなどで火入れするとおいしいです。30cmほどのサイズは鯛めしでいただくのが我が家の定番です。

「ホウボウ」:鮮やかな羽根のようなヒレを持つ魚ですが、タイラバでもっともよく釣れるゲスト。紡錘形のギュッとしまった白身で、ほのかな甘味のある旨味と、噛みごたえのある食感がクセになります。薄く引いた刺身を、ポン酢や柚子胡椒でいただくのが大好きです。
「イトヨリダイ」:柔らかな白身で、冬に釣れる大型のものは皮下に脂がビッチリとのってきます。皮付きの刺身を湯引きしたり、炙ったりするのが美味! フライも抜群です。
「アマダイ」:焼いても揚げても刺身でもうまい、相模湾の冬の高級魚。やや水気の多い緩めの白身ですが、血抜きして3~4日寝かせるとイセエビのような甘みが増していきます。鱗をつけたまま油で揚げた松笠揚げは食感も楽しめる逸品。ぜひ一度お試しあれ。
「シロアマダイ」:アマダイの仲間なのですが、冬場にたまに釣れる幻のレアフィッシュ。料亭などでは、1匹の末端価格が数万円と、とんでもない価値になることも。寝かせるとノーマルのアマダイ(アカアマダイ)よりもネットリ感と甘みが強く出ます。
「イナダ・ワラサ」:関東の呼び名で、ブリの若魚のこと。関西ではハマチなどとも。個体にもよりますが、大型になるほど脂の乗りはよい傾向があります。相模湾のは脂のりは控えめで、比較的さっぱりした個体が多いような気がします。旨味が出るまで熟成させてから、刺身やお寿司、煮物、焼き物など応用範囲が広い食材です。
「アジ」:刺身から干物までどう料理しても美味いのは言わずもがな。我が家の裏メインターゲット! 口が弱いのによく引く魚でバラしやすいと言われますが、竿先が柔らかいタイラバロッドなら、口切れさせずに釣りあげやすいです。漁礁や根に付く傾向があり、短めのネクタイをつけたタイラバ+サビキなどで30~40cm近い大型を初夏によく釣ります。
「マハタ」:相模湾で釣れるハタ系のなかでも、抜群にうまいのがマハタ。丁寧に処理して、冷蔵庫で低温熟成させてからいただく刺身と、アラでとった出汁でいただくハタ鍋がたまりません。ハタ系は30cm以下の小型が釣れることも多く、浮き袋のエア抜きをしてリリースするようにしています。
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