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なぜホンダ「ダックス125」を買ったのか? ハンターカブのオーナーが思わず惹かれた3つの理由

ホンダの原二シリーズがすごすぎる

2022年9月に発売されたホンダの「ダックス125」。1970年代に人気を博した原付レジャーバイク「ダックスホンダ」をリバイバルさせたモデルである。

原付とは思えない質感の高さ、スポーティな走り、バイクづくりの巧みさなどにより、ハンターカブのオーナーさえも魅了するホンダ「ダックス125」
原付とは思えない質感の高さ、スポーティな走り、バイクづくりの巧みさなどにより、ハンターカブのオーナーさえも魅了するホンダ「ダックス125」

 かつてのモデルの特徴は、プレス鋼板フレームを採用したユニークな胴長デザイン。そのスタイルが“ダックスフンド”を思わせることからダックスとネーミングされた。

 生まれ変わった「ダックス125」はそのデザインをとてもよく再現している。サイズこそひと回り大きいが、プレスした鋼板を貼り合わせた太い楕円形バックボーンフレームに小径タイヤを組み合わせた“胴長短足”ぶりは、どこからどう見てもダックスである。

 ちなみにホンダはここ数年、原付二種(125ccクラス)において続々とヒット作を登場させている。「モンキー125」を皮切りに「スーパーカブC125」、「CT125ハンターカブ」など、いずれも往年の名モデルをモチーフとしたリビルド(再構築)シリーズで、「ダックス125」はその第4弾となる。

 初代ダックスとほぼ同じ歳(1967年生まれ)の僕は、この“令和版ダックス”が気になっていた。だが正直、「購入する」とはまで思っていなかった。なぜなら僕は1年ちょっと前に「CT125ハンターカブ」を買ったばかりだったからだ。

 しかし……なんと僕は2022年末、「CT125ハンターカブ」を手放し、「ダックス125」を買うことになった。自分でも思いがけない展開だ。なぜそうなったのか? ここからはその理由を書いてみようと思う。

●原付とは思えないクオリティの高さ

「欲しいなぁ〜」と思ったきっかけは、試乗記事を書くためにホンダから取材用の車両を借り、実際に乗ってみたことだった。

「ダックス125」の実車に触れ、まず惹かれたのは“質感の高さ”だ。車体は写真で見るより大きく感じられ、各部パーツのクオリティも高く、いかにも原付といった安っぽさがない。ヘッドライトはLED、ブレーキは前後ディスクブレーキ、フロントフォークには倒立式をおごっている。

 またがってみると、実は昔のダックスのような“短足”ではなく、シートの高さは身長173cmの僕がまたがってちょうどいいくらいだ。ロングシートはポジションの自由度が高く、身長の高い人から低い人まで体格を選ばず乗れると思う。

 とにかく、かつてのダックスを形容した“レジャーバイク”という感じではなく、ちゃんと“モーターサイクル”している。価格も44万円(税込)と原付二種にしては高いが、各部のつくり込みのよさを見れば納得。往年のダックスを知る大人のライダーを惹きつける魅力があると感じた。

Next走りはまるで“小さなネイキッドスポーツ”
Gallery 【画像】ハンターカブ乗りの心を魅了したホンダ「ダックス125」を写真で見る(20枚)

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