メルセデス・ベンツの人気コンパクト 新型「Aクラス」はどう変わった? ハッチバックとセダンに乗った印象とは
硬めだった乗り心地も大幅改善でフラットに
売れ筋のハッチバックの「A200d」に搭載されるOM654型2リッター4気筒のディーゼルエンジンは、他の上級モデルにも搭載されているものを横置きとしたもので、最大で150ps(110kW)の出力と、1400rpmからという低い回転域から320Nmもの高いトルクを生み出し、そのトルクに対応する8速DCTが組み合わされます。

ドライブフィールはスペックなりに強力でかつリニアな特性で、DCTにもクセがなく、いたって扱いやすく仕上がっています。
発進から非常に力強いのに、アクセルを大きめに踏み込んでも空転せず、デバイスの作動を示すランプも点灯しないのは、トラクション性能が高く駆動力を緻密に制御できているからに違いありません。回すと2700rpmあたりからややディーゼルっぽい音や振動を感じるものの、気にならないよう抑えられています。
従来はやや見受けられた若干の乗り心地の硬さも払拭されて、段差を越えたときの衝撃も小さく、振動は瞬時に収束させてフラットな姿勢を保ってくれます。キビキビとしたハンドリングにもより磨きがかかり、まさしく意のままに走れて、これまたとても乗りやすく仕上がっています。
「A180セダン」に搭載されるM282型1.4リッターガソリン直噴ターボは、最大で136ps(100kW)と200Nmを発生します。
同程度の排気量のエンジンでは3気筒も多いところ、メルセデスでは4気筒である点も特徴で、三角柱を横に寝かせたようなシリンダヘッド形状により軽量化と省スペース化を実現しています。これに7速DCTが組み合わされます。
低回転域での力強さと経済性が強みのディーゼルに対し、ガソリンはより静かで振動も小さく、6300rpmからレッド表示であるとおり回して楽しめるのが持ち味で、音質も乾いた感じがします。やはりセダンのほうが、後ろから入ってくる音は小さいことには違いありません。
最大トルク値はディーゼルとはだいぶ差がありますが、車両重量差が130kgあるので操縦感覚も身軽です。どちらにもそれぞれよさがあります。
ハッチバックに乗って足まわりの良さにも感心したのですが、セダンはもっと好印象です。車両重量差は10kgで、乗り比べるとセダンのほうが剛性感が高く、操舵に対する応答遅れも小さく、走りの一体感で上回ります。しなやかながらひきしまった足まわりとあいまって、イメージしたラインをよりスムーズにトレースしていけます。
使い勝手では、独立したトランクの有無はもちろんとして、後席の居住性についても、頭上の余裕や側方の開放感は、ほぼ無視できるレベルながらハッチバックのほうがいくぶん上回るように見受けられました。
このように新型Aクラスは、見た目も走りも洗練されて装備も非常に充実した、毎日使える上質なコンパクトカーに仕上がっています。
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