VAGUE(ヴァーグ)

映画『トップガン』で憧れた“Ninja”を手に入れた理由“伝説の名車”カワサキ「GPZ900R」の第一印象とは

Ninjaに乗りたくて“大型限定解除”にトライ

 2022年に大ヒットした映画『トップガン マーヴェリック』。いわずもがな、トム・クルーズ演じる戦闘機パイロット“マーヴェリック”を主人公としたハリウッドの大作です。

 この映画で重要な役割を担っているのがオートバイ。1986年に公開された前作『トップガン』では、若き日のマーヴェリックが“Ninja”ことカワサキ「GPZ900R」を駆っていましたが、30数年後の今作では愛機がカワサキの現行モデル「H2」に変わっていて、時の流れを感じさせる印象的なアイコンとなっていました。

長年憧れていた伝説の名車、初代“Ninja”ことカワサキ「GPZ900R」が筆者の自宅ガレージに収まることになった理由とは?
長年憧れていた伝説の名車、初代“Ninja”ことカワサキ「GPZ900R」が筆者の自宅ガレージに収まることになった理由とは?

 現在、50歳代半ばの僕は、『トップガン』が公開されたとき19歳。当然、映画館に足を運び、大きな影響を受けました。トム・クルーズに憧れ、上野のアメ横に行ってアメリカ海軍御用達の革ジャン(フライトジャケットのG-1)を買い、ドッグタグ(兵士が身に着ける認識票)を首に下げ、二輪免許の“大型限定解除”を目指したのです。もちろんマーヴェリックの愛車と同じNinjaに乗りたいがため。

 当時はまだ、大型二輪免許取得のためには試験場での一発試験合格という“壁”が存在した時代でした。しかも試験は厳しく、合格するまで10回、20回通うこともザラ。しかし、マーヴェリックと同じNinjaに乗るにはそれをクリアしなくてはならない……。幸い、僕は5回で合格することができたのですが(とはいえ数か月かかった)、さらなる問題はお金でした。

“逆輸入車”であるGPZ900R(当時の2輪車は750ccまでしか国内販売できなかったため、海外市場向けモデルを輸入するという形をとっていた)は100万円を優に超える高額車で、さらに『トップガン』人気も相まって、当時、大学生だった僕にはかなりハードルが高い存在だったのです。

 友だちの中には、必死でバイトをしたり、果てしないローンを組んだりしてGPZ900Rに乗るツワモノもいました。しかし、そこまで根性がなかった僕は、見た目は同じだけど排気量の小さい国内モデル「GPZ750R」を購入。こちらは、中古車であれば900Rの3分の1くらいの価格で手に入れられたのです。でも、なんとなく「妥協した」感は拭えず、結局、その750Rには2年ほど乗り、社会人になると同時に手放してしまいました。

Next30余年越しの憧れを叶えて愛車となった“Ninja”
Gallery 【画像】筆者が長年憧れた伝説の名車! カワサキ「GPZ900R」“Ninja”を画像で見る(10枚)

page

  • 1
  • 2

VAGUEからのオススメ

マザー・オブ・パールが詩情豊かに輝く――大人の夜を彩るブローバ「マリンスター」日本限定モデルの魅力とは【PR】

マザー・オブ・パールが詩情豊かに輝く――大人の夜を彩るブローバ「マリンスター」日本限定モデルの魅力とは【PR】

RECOMMEND