VAGUE(ヴァーグ)

定番2モデルをチェック! キャンパー目線で感じた「デジタルミラー」のメリット・デメリットとは?

●愛車の後方視界を近代化

「デジタルルームミラー」とは、カメラの映像をミラー型モニタに映し出すクルマ系ガジェットのこと。「デジタルインナーミラー」や「スマートミラー」とも呼ばれる、“次世代のバックミラー”と言える存在です。

 今回体験したのは、コムテックの「ZDR038」(実勢価格3万8000円程度)と、ネオトーキョーの「ミラーカム2 MRC-2022」(3万4800円、消費税込)の2機種。

フルHD(1920x1080)の撮影映像をIPS液晶パネルで鮮やかに表示する、ネオトーキョーの「ミラーカム2 MRC-2022」
フルHD(1920×1080)の撮影映像をIPS液晶パネルで鮮やかに表示する、ネオトーキョーの「ミラーカム2 MRC-2022」

 どちらもデジタルミラーに前後2カメラのドライブレコーダーを融合させたもので、急増し混沌とするデジタルミラー界隈の中でも、欲しい機能を手堅く抑えた中堅モデルとしてセレクトしました。

 結論を先に言うと、日常の買い物やドライブ、オートキャンプなどで、それぞれ1カ月ほど使用して感じたのは「もうアナログミラーには戻りたくない」ということ。

 鏡式にはないクセはあるものの、それをはるかに凌駕するメリットを備えています。両モデルとも、ドライブレコーダーとしての機能は文句なしのレベルなので、今回は主にバックミラーとしての機能にフォーカスしてレポートします。

●デジタルルームミラーのメリット

 デジタルミラーを使って気づいた特徴は、「視野が広く死界が減る」「ラゲッジに荷物を満載しても視野が遮られない」「後部の乗員と目が合って気まずい思いをしない」などなど。

アナログミラーだとラゲッジにキャンプギアを満載すると視界を遮られてしまいます
アナログミラーだとラゲッジにキャンプギアを満載すると視界を遮られてしまいます

 とくに「荷物を満載しても視野が遮られない」は、テントやクーラーボックス、マットなどかさばるギアを満載し後方視界が悪くなりがちなキャンパーにとってはうれしいポイント。リアウインドウが塞がるほどの荷物を積み込んでも、後方視界をしっかりと確保できます。

●広い視野角が魅力の「ZDR038」(コムテック)

「視野がとにかく広い」というのが、最初に試したコムテックの「ZDR038」の印象です。

 多くのデジタルミラー同様、ドラレコのカメラで撮影した画像を上下トリミングして表示する仕組みですが、11.88インチフルカラーTFT液晶と対角で168度の超広角レンズを前後カメラに採用しているので、ほぼ真横に並んだ隣車線のクルマまで表示するのには驚かされました。

 アナログミラーであれば後部ピラーの死角になってしまうようなエリアまで映るので、車線変更などの際により確実な安全確認が可能なのは嬉しいポイント。

 また、停車中に操作をして設定画面などを表示している最中でも、走り出すと自動的に後方画像に切り替わるなど、実用的な使い勝手をかなり練り込んでいるなと感じさせる快適な使いごこちです。

●痒いところに手が届く「ミラーカム2」(ネオトーキョー)

 次に使ったのが、ネオトーキョーが手がける「ミラーカム2」。

 ミラーの有効サイズは10.88インチとコムテックよりやや小ぶりですが、デジタルミラーではまだ珍しいIPS液晶パネルを採用。フルHD(1920×1080)の撮影映像を、横方向ドットバイドットでシャープに表示してくれるのが好印象。

 個人的に気に入ったのが画像の拡大機能があること。

 超広角のドラレコカメラの画像を映すデジタルミラーは、広い範囲を写せる反面、中央部が小さく両端が大きく写るというクセがあります。その結果、真後ろのクルマが小さく写るので実際よりも遠く感じ「距離感がつかみにくい」と戸惑ってしまうことも。

20倍までの拡大表示で自然な見え方で使うことができる「ミラーカム2」(ネオトーキョー)。写真の状態で10倍の設定。サイドミラーの見え方と揃えられるのでかなり便利
20倍までの拡大表示で自然な見え方で使うことができる「ミラーカム2」(ネオトーキョー)。写真の状態で10倍の設定。サイドミラーの見え方と揃えられるのでかなり便利

 拡大機能では、最大で20倍までタッチパネルで瞬時に切り替え可能なので、視野の広さか見え方の自然さか、シチュエーションに応じて選択することができるのです。

 もちろん、拡大は表示だけなので、ドラレコの録画範囲はどの倍率でも超広角のままなので安心です。

●デメリットもあるけど慣れの問題

 いいこと尽くめのミラー型ドラレコですが、使って始めて気がついた微妙なポイントが2つあります。

 ひとつは、夜間の映像のザラつき。キャンプに出かけたとき、夜の山道を走っていると、光量が少ないせいか、かなり画質がザラつきます。

 とはいえそれは、アナログミラーではむしろ真っ暗にしか映らないような状況。このザラつきは、僅かな光量でも高い視認性とトレードオフの結果生じたもの。事実、キャンプサイトでバックする際など、後方確認を確実にできるメリットは大きかったです。

 もう一つは、目のピントの切り替えに時間がかかること。ミラー(鏡)を見るときには「映った対象の距離」にピントが合いますが、デジタルミラーの場合は「モニタの距離」にピントを合わせる必要があります。

 つまり、運転中に前を向いている状態から視線をデジタルミラーに移すと、遠くから手元にピントを調整する必要があります。最初はかなり戸惑い不安になりましたが、一週間ほど使用しているうちに気にならなくなりました。

 広い範囲を見渡せる視野角や、距離感を把握しやすい視認性など、自分の好みに合ったモデルでデジタルルームミラーの世界を体感してみてはいかがでしょうか。

Next詳細なスペックは次ページで
Gallery 【画像】愛車につけたいデジタルインナーミラーを見る(18枚)
今しか買えない! 少量限定のプレミアムタイヤとは
浅草の職人魂から生まれた「KIWAME TOKYO ASAKUSA」 どんな腕時計?

page

  • 1
  • 2

VAGUEからのオススメ

タイヤの選び方が変わるーーデザインによる世界観の表現と性能とを両立したブリヂストン REGNO「GR-XIII B Edition」で“大人のドレスアップ”【PR】

タイヤの選び方が変わるーーデザインによる世界観の表現と性能とを両立したブリヂストン REGNO「GR-XIII B Edition」で“大人のドレスアップ”【PR】

RECOMMEND