三菱新型「デリカミニ」の大ヒットで思い出す三菱の軽自動車「◯◯ミニ」シリーズ 1994年に登場したスズキ・ジムニーのライバルとはどんなクルマだった?
4WDだけでなく後輪駆動も用意して大ヒットモデルとなった
デビューからわずか1か月強で、受注台数が1万台超えになりそうな三菱「デリカミニ」。大ヒットとなったモデル名を聞いて、かつて売れまくった三菱車の名前を思い出した人も多いのではないでしょうか。
その名は「パジェロミニ」。

かつて、三菱が“4WD王国”と呼ばれた黄金期に生まれた軽自動車で、その名の通り、大ヒットモデル「パジェロ」の弟分として1994年にデビューしました。
パジェロミニは、当時の市場ニーズを実によく反映させたモデルでした。
80年代末期から90年代初頭は、世に言う“四駆(四輪駆動車)ブーム”の時代。
兄貴分のパジェロが売れに売れていましたが、同時にライトクロカン(のちのSUV)の時代が来ようとしていました。軽自動車の市場で四駆と言えば、スズキ「ジムニー」が独占状態。三菱はその市場にクサビを打ち込むべく、新カテゴリーのパジェロミニを投入したのです。
当時のジムニーと言えば、2代目モデル末期でJA11型の時代。今販売すればヒットしそうなデザインですが、当時はスクエアな四駆が古くさく見える感があり、ジムニーは賞味期限切れが近づいていました。
またラダーフレームを持つ本格派のボディ構造は、ラダーフレーム構造=車重が重い=燃費が悪いという当時のユーザーのイメージがありました。90年代初頭になると、四駆はオーバースペックだというユーザーが増加し始めていたため、ランニングコストの安さが魅力である軽自動車で低燃費は、当然デメリットだったのです。
そこで三菱は、パジェロの持つ堅牢性と低燃費を両立させるため、ビルドインモノコックという方法を採用します。
プレス加工でラダーフレームのような形状に鉄板を加工し、これをモノコックボディに内包した構造です。鋼鉄のハシゴ形フレームの上にボディを載せるよりも、大幅に軽量化できたことは言うまでもありません。
その上で、ジムニーと同様のパートタイム4WD式パワートレーンを採用し、悪路走破性の高さをアピールしました。
一方、サスペンションは前:マクファーソンストラット、後:5リンク式コイルリジッドを採用し、四駆としては高い運動性能を確保。ジムニーが前後ともリーフスプリング+リジッドアクスルという旧態依然としたサス形式だったことから、大きなアドバンテージとなったのです。
加えて、4WDだけでなく、FRを設定したこともパジェロミニの販売上の武器となりました。当時はすでに“四駆のデザインは欲しいけど、オフロードに行かないから4WDはいらない”というライトユーザーがかなりいたのです。これも、ジムニーにはないセールスポイントでした。
page
- 1
- 2
VAGUEからのオススメ
マセラティ、故郷モデナへ── 光と音が導く「グラントゥーリズモ」と「グランカブリオ」が告げる新しい鼓動【PR】