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信号待ちや下り坂のときにギアを「N」レンジに入れるのはなぜNG!? ガソリン高騰時代 少しでも燃費を稼ぐ走り方とは

下り坂で「N」レンジに入れるとエンジンブレーキが効かなくなる

 最近、信号待ちのときや下り坂のときに「N」レンジを使えば燃費が良くなるという噂が、まことしやかに広まっているそうです。

下り坂や信号待ちのとき、シフトを「N」レンジに入れることは燃費向上に役立たない
下り坂や信号待ちのとき、シフトを「N」レンジに入れることは燃費向上に役立たない

 最初に結論から言ってしまえば、これは「間違いです」とはっきり言えます。それは燃費の点でも、安全性の面でも、機械の耐久性でも問題があるからです。

 ガソリン価格が高騰している昨今、少しでも燃料代を減らしたいという気持ちはわかりますが、理論的に正しい方法で安全な範囲内で燃費を稼がなくてはいけません。

 最近のエンジンは、すべてが電子制御になっています。それは燃料噴射を電子制御にすることで燃料消費を節約すること、排気ガスをきれいにすること、効率よくパワーを出すことが目的です。

 昭和の時代はキャブレターでしたが、平成に入って排出ガス規制が厳しくなり、直噴電子制御技術を使うことが当たり前になりました。

 電子制御にすることで無駄な燃料を使わないようにでき、排ガスをきれいにすることとと燃費を良くすることを両立できるようになりました。必要がないときに燃料噴射を止めることができるのが電子制御です。

 例えば走行中にアクセルペダルを全部戻したときには、エンジンは回転するタイヤによって回されているわけで、1滴の燃料も使わずに回っています。

 信号で止まるときにも先を読んで早めにアクセルペダルを全部戻すことができれば、エンジンブレーキが効いている間、言い方を変えればエンジンがアイドリング回転数に落ちるまでは燃料カットしています。

 しかしタコメーターで見るとエンジン回転数が上がっているから、その分燃料も使っていると考えるドライバーもまだ多くいます。

 その発想では、エンジン回転数が低いアイドリング状態が燃費は一番良くなると信じて「N」レンジにしてしまうのでしょう。

 アイドリング状態のときにどれくらい燃料を使うのかというと、最新の2リッター直列4気筒のエンジンの場合、1分間に20ccほど噴射します。大量に消費するわけではありませんが、エンジンブレーキのときの0ccと比べれば無駄に使っているのは明白です。

 下り坂で「N」レンジにするとエンジンはアイドリング状態になり、アイドリングを続ける分だけ無駄な燃料を使うことになることは理解してもらえると思います。

 さらにやっかいなことに、「N」レンジにするとエンジンブレーキが効かなくなります。

下り坂で「N」レンジに入れて走行することは危険なので絶対に止めよう
下り坂で「N」レンジに入れて走行することは危険なので絶対に止めよう

 下り坂ではどんどんスピードが増していくのでそれを止めるためにはフットブレーキを使います。エンジンブレーキが効かない分だけフットブレーキに負担がかかり、過熱することにより効きが悪くなる「フェード現象」や、ブレーキ液が沸騰してブレーキペダルが抜けたように効かなくなる「ベーパーロック現象」が起きてしまうので、走行中に「N」レンジにするのはやってはいけないことなのです。

Next少しでも燃費を節約するには「先読み運転」が効果的
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