“剛”のヴェルファイアに対してトヨタ新型「アルファード」は“柔”! 強固なシャシーが生む走りはしなやか「ミニバン王者」の座は揺るがない
強固な“体幹”を快適性に活用した新型アルファード
実際にドライブしてみると、そうして鍛え抜いた強固な“体幹”を、新型ヴェルファイアは爽快なフットワークに活かしているのに対し、新型アルファードは乗り心地などの快適性に活用している印象です。

新型アルファード、なかでも今回試乗した17インチのタイヤ&ホイールを履くエグゼクティブラウンジは、想像以上にしなやかな走り味の持ち主でした。かといって、サスペンションがふにゃふにゃで頼りないといった印象はなく、ステアリングを切れば切っただけ、スムーズにクルマが向きを変えます。しっかりとしたボディ骨格の下で、サスペンションがしなやかに動いている印象です。
ちなみに、新型ヴェルファイアの乗り味が“剛”だとすれば、新型アルファードは“柔”。新型ヴェルファイアがドイツ車的だとすれば、新型アルファードはフランス車的、と表現したくなるくらい、2台の乗り味は明確に差別化されています。
その上で、新型アルファード、なかでもセカンドシートの居住性を重視したエグゼクティブラウンジは、リアシートの乗り心地も抜群です。先代モデルで指摘されていたブルブル、ワナワナといった細かい振動はしっかりと抑えられ、いかにも「いいクルマに乗っている」という印象を強く受けました。
●VIP仕様のエグゼクティブラウンジはキャビンの静粛性が格上
さらに特筆すべきは、静粛性の高さです。なかでも、フロントドアガラス、クォーターウインドウガラス、スライドドアガラスに遮音性に優れたガラスが採用され、“アクティブノイズコントロール”機構も装備されたエグゼクティブラウンジは、キャビンの静粛性が格上です。
また、心臓部となる2.5リッターのハイブリッドも、そうしたキャビンの静粛性にひと役買っています。多くのトヨタ車に採用され、定評のあるパワートレインですが、日々進化を遂げているのか、今回の試乗車に搭載されるそれは悪癖とされるラバーバンドフィールも軽微。スムーズかつ粛々と、2.2トン超えの重量級ボディを走らせてくれました。
* * *
開発責任者は新型“アルヴェル”について「乗る人すべてが幸せになるクルマ、乗る人すべてを幸せにするクルマを目指した」と語っています。リアシートの乗り心地などを考えると、新型アルファードはそうした開発陣のねらいを明確に感じられるモデルといえるでしょう。
キャビンの静粛性が高くて乗り心地もしなやかな新型アルファードは、まさに高級ミニバンの王道と呼べる存在です。
●TOYOTA ALPHARD Executive Lounge
トヨタ アルファード エグゼクティブラウンジ(E-Four)
・車両価格(消費税込):872万円
・全長:4995mm
・全幅:1850mm
・全高:1935mm
・ホイールベース:3000mm
・車両重量:2290kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHC
・排気量:2487cc
・駆動方式:4WD(E-Four)
・エンジン最高出力:190ps/6000rpm
・エンジン最大トルク:236Nm/4300〜4500rpm
・フロントモーター最高出力:182ps
・フロントモーター最大トルク:270Nm
・リアモーター最高出力:54ps
・リアモーター最大トルク:121Nm
・サスペンション:(前)ストラット式、(後)ダブルウイッシュボーン式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク、(後)ベンチレーテッドディスク
・タイヤ:(前)225/65R17、(後)225/65R17
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