スパイクタイヤが主流の北欧でも注目!? 厳冬期のスウェーデンで 日本のスタッドレスタイヤの需要が高まっている理由とは
地球温暖化が原因!? 真冬のスウェーデンの道もアスファルトが露出
スパイクタイヤからスタッドレスタイヤへの変換時期の問題点は、運転の仕方を変えなくてはならないことです。

スパイクタイヤは氷を引っ掻くことでグリップします。
ある程度アクセルペダルを踏み込んで、タイヤが空転している状態でもトラクション(走るグリップ力)は発揮されます。その状態ではスタッドレスタイヤはグリップしなくなるし、ブレーキもタイヤがロックしてしまうとハンドルが効かなくなり、制動力もなくなります。
スタッドレスタイヤはゴムと氷の摩擦力なので、小さな滑りまではグリップ力を発揮できますが、空転するような大きな滑りではグリップ力は大幅に低下してしまうからです。
日本ではスパイクタイヤからスタッドレスタイヤに変わる過渡期に、それまでの運転と同じ方法ではうまく走れなかったので、一般ドライバーから「こんなのでは走れない!」と大ブーイングが起きました。
それでもスタッドレスタイヤに合わせた運転方法を学んでいき、クルマ側もブレーキにはABSが付き、トラクションコントロールで空転を防ぐことでスタッドレスタイヤでも走れるようになりました。
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スウェーデンのレンタカーをチェックしてみると、スパイクタイヤを履いていました。スパイクピンの吐出量は小さく、目立たない=アスファルトの攻撃性が小さいように見えました。
2024年2月、BMWのウインターテストコース内に造られたトレーニングコースで「BMW M ICEトレーニング」が開催されました。
ここのトレーニングカーは、かなりピンが飛び出しているスパイクタイヤを履いています。そしてデモ走行用に仕立てられたICE RACERと呼ばれるM4クーペにはWRC用のスパイクタイヤを履かせています。
当日はマイナス34度と極端に寒い日でした。これほど寒いと氷が硬くなり、スパイクピンが刺さらないので、グリップは悪くなります。
この状態では接地面積が広いスタッドレスタイヤの方がグリップは良さそうでした。冷凍庫の氷は手にくっつくのと同じ原理です。
スパイクタイヤが一番有利なのは、氷の温度が高い(0℃に近い)ときです。この温度域では路面(氷)とタイヤの間に水膜が発生し、それが滑りの原因と言われています。そこでスパイクピンが氷を引っ掻くことでグリップするからです。
地球温暖化によるためか、スウェーデンの一般道も2月だというのにアスファルトが露出していました。このまま温暖化が進めば、北欧にスタッドレスタイヤの時代がくるのも時間の問題でしょう。
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