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大きくなっても“ミニらしさ”健在? 新型「ミニ・カントリーマン」公道での印象は? キャラ立ちしたデザインと操作系&走りが好印象

ちょっと過剰だけどミニらしくて楽しい「JCW ALL4」

 ポルトガルはリスボンで開催された国際試乗会。会場には、お馴染みホットバージョンの「JCW(ジョンクーパーワークス)ALL4」と、初設定のBEV(電気自動車)版「SE ALL4」の2グレードが用意されていました。

ミニらしい個性際立つルックスや操作系、走り味を身につけながら、ユーザーが求めた広い室内や荷室もしっかり備えた新型「ミニ・カントリーマン」
ミニらしい個性際立つルックスや操作系、走り味を身につけながら、ユーザーが求めた広い室内や荷室もしっかり備えた新型「ミニ・カントリーマン」

 まずは「JCW ALL4」から紹介していきましょう。その心臓は最高出力316ps、最大トルク400Nmを発生する2リッター直列4気筒ターボユニットで、7速DCT(デュアルクラッチ式AT)と組み合わされます。

 事前に想像したとおり、走りは俊敏。アクセル操作に即応するレスポンスのよさに、思わず気分が弾みます。

 さらに、センターコンソールにある「EXPERIENCE」と書かれたトグルスイッチで「GO KART」モードを選べば、サウンドもレスポンスも一層元気に。ちょっと過剰なくらいなのが、ミニらしくて楽しいところです。

 さらに、左側のパドルを長引きすると起動する、一定時間フルブーストでの加速を楽しめる「BOOST」モードなど、遊びゴコロがまさに満載。走っていて飽きが来ることがありません。

 フットワークも痛快です。操舵と同時に、ほとんどロール感なしに向きが変わる走りは、まさしくゴーカート。とはいえ、昔のそれよりは過敏なところが薄まり、正確なレスポンスが光ります。

 電子制御ダンパーつきとはいえ乗り心地は硬めですが、それもまたミニらしい雰囲気につながっています。

●BEVらしい静かでなめらか&力強い走りの「SE ALL4」

 続いては「SE ALL4」。前後2モーターを搭載しており、システム最高出力は306ps、最大トルクは494Nmと、そのスペックは強力です。

 床下に搭載されるバッテリーは、容量66.45kWh。一充電走行距離は433kmとされています。

 静かでなめらか、そして力強い走りはいかにもBEV。何しろ0-100km/h加速は5.6秒と、かなりの俊足です。

 また、前後重量バランスに優れ、重心も低いため、フットワークも軽快そのもの。コーナーによっては、「JCW ALL4」以上かも、というくらいニュートラルなコーナリングを楽しめるのです。

 しかも、こちらも「EXPERIENCE」スイッチで走行モードを切り替えれば、それぞれ違ったビジュアルや効果音、加速時のサウンドによって走りをさまざまに演出してくれます。他のクルマだとおもちゃっぽく思えるかもしれませんが、これはミニ。理屈抜きで楽しめてしまうのは、まさにキャラ得ですよね。

* * *

 そのサイズもデザインも、きっと最初はミニらしくないと感じる人、少なくないでしょう。

 ですが、実際につき合ってみると、キャラクターの立ったデザインも操作するだけで喜びになる室内も、そして単なる移動すら楽しい時間に変える走りも、ちゃんとミニ。ユーザーが求めた広い室内や荷室も、しっかり備えています。それが新型「ミニ・カントリーマン」を試してみての偽らざる実感です。

 そろそろ日本の路上で見かける機会も増えてくるはず。見慣れた日本の景色に、その姿がどのように溶け込むか、確かめるのが今から楽しみです。

Gallery 【画像】「えっ!…」これが“ミニ史上最大のSUV”新型「ミニ・カントリーマン」です(55枚)

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