高速料金が“3割引” オトクなETC「深夜割引」が変わる!? 2025年夏から導入される新ルールは「大幅値上げ」? 現在との変更点とは
ETCマイレージサービスに入会しないと深夜割引の適用を受けられなくなる
2025年の夏、NEXCO各社の高速道路などで適用されている「ETC深夜割引」(以下、深夜割引)の仕組みが見直されます。

深夜割引は2004年に夜間の交通を一般道から高速道路に転換することなどを目的としてはじまり、以降、割引率の変更などの見直しを経て、2014年4月からは一部を除き「午前0時から4時までの時間帯にNEXCO各社の対象となる道路を走行する場合、通行料金30%引き」となっています。
しかしこの仕組みが、通行料金をできるだけ抑制したいクルマ(主に事業用のトラック)が割引の適用を狙い一定の時間帯に滞留する、また深夜走行を助長しドライバーの労働環境の悪化につながるという課題が指摘されていました。
とくに前者はSA/PAの過剰な混雑に加え、本線料金所手前での路肩への駐車や、本線上での停車など、交通の危険を生じる状況となっており、仕組みの見直しは必然だったとも言えるでしょう。
では、今回の見直しで、深夜割引はどのような仕組みとなるのでしょうか。
まずひとつ目の柱は、割引適用時間帯の拡大と、実際の走行に合わせた割引額の算出方法への変更です。
具体的には、割引適用の時間帯が22時から翌5時までとなり、割引対象となる走行はこの適用時間帯に走ったとみなされる部分のみに限られることとなります。
割引適用となる走行距離の判定には、従来からある料金所のETC無線通信アンテナに加え、高速道路本線内にもETC無線通信アンテナを新設し、各アンテナからクルマごとの通信記録を収集し、これをもとに割引対象となる距離を判定を算出します。
その上で、過大なスピードで割引対象距離を稼ぐといった走行を防ぐため、割引適用時間における1時間あたりの上限距離を設け、普通車などは105km、大型車や特大車(乗合型自動車のぞく)は90kmとします。また走行時間が4時間を超える場合には、走行30分に相当する距離をカットし、連続運転がメリットにならないような抑止策も採り入れられます。
そしてもうひとつの柱は、ETCマイレージサービスまたはETCコーポレートカードとの連携です。
従来は割引額がそのまま通行料金から差し引かれていましたが、見直し後は前述の方式で割引額を計算したのち、ETCマイレージサービスまたはETCコーポレートカードの還元額として後日加算されます。そのため、一般のドライバーが深夜割引の適用を受けるには、ETCマイレージサービスへの事前登録が必須となるので、要注意です。
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