なんとBMW「3シリーズクーペ」を“ピックアップトラック”化! 大胆にカスタムされた「ワケありモデル」は果たして売れるのか?
積載時の走りも考慮した「335iクーペ」ベースのピックアップ
スポーツカーのパフォーマンスを有するピックアップトラック……世界広しといえども、そんなモデルはオーストラリアにしか存在していませんでした。

かつてゼネラルモーターズ傘下のホールデンが、そんなお化けピックアップトラックを生産していたのですが、2017年のホールデンの現地生産終焉とともに、同カテゴリーも残念ながら幕を閉じてしまいました。と同時に、中古車価格も暴騰。おいそれと手を出せるような価格帯ではなくなっています。
そんな現状に直面したイギリス人男性が「ないなら、つくればいいじゃん」とばかりに仕立てたのが、2007年式のBMW「335iクーペ」を改造したピックアップトラックです。
そんな車両が、先ごろeBayに1万4500ポンド(約278万円)で出品され、購入者が現れるのか否か注目していました。
当該車両は、イギリス人男性が2012年に中古車として購入し、彼の妻が愛用していた1台。2017年に彼女の出産を機に、大胆な改造が施されることになったそうです。
RaceChip製のECU(7種類のマップ切替可能)、触媒レス仕様のエキゾースト、K&N製エアフィルターを組み合わせ、最高出力は約450psまで引き上げられているといいます。1200回転という低回転域から最大トルクを発生するなど、重量のある荷物を積載した際の運動性能も確保されています。車体の改造自体は、専門業者によって実施されたそうです。
●オーナーは「アートと実用主義の結晶」と自画自賛
荷台は低床設計を採用しており、バイクの積み下ろしをひとりでも容易におこなえるよう入念な設計が施されています。
内装は当然、BMWクオリティを維持。フルレザーのヒーターつき電動シート、電動格納式ヒーターミラー、クルーズコントロール、パドルシフトといった高級車としての装備は健在です。
サスペンションは特に変更されておらず、BMWスポーツサスペンションに純正の19インチホイールを履いています。
eBayに出品される前、外装は約1200ポンド(約23万円)を投じてマシンポリッシュとセラミックコーティングが施工されたそうです。
真偽のほどは不明ですが、改造に要した費用は3万ポンド(約575万円)と謳われています。
スポーティクーペの血統を継承しながら、ピックアップトラックとしての実用性も兼ね備えた「335iクーペ」は、まさにオーナーの理想が具現された1台です。オーナーの「アートと実用主義の結晶」という評価は、この車両の特徴を見事に表現しています。
個人的にはとてもカッコいいと思ったのですが、この「335iクーペ」を買い求める人は現れなかったようで、出品期間は期限を迎えてしまったのでした。
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