S800以来29年ぶりに登場したホンダの「後輪駆動リアルスポーツカー」中古車試乗で今なお人気の高い“走りのオープンカー”とは【26年前の今日・登場】
ホンダが29年ぶりに送り出したFRのリアルスポーツカー
今から26年前の今日、1999年(平成11年)4月15日、ホンダから「S2000」が発売されました。
どんなクルマだったのでしょうか。

S2000は、1970年(昭和45年)まで発売された「S800」以来、29年ぶりにホンダが送り出したリアルスポーツカーです。
また、ホンダ車としては同じくS800以来のFR車でした。
ホンダは、このS2000を「『走る楽しさ』、『操る喜び』を具現化しつつ、同時に、環境への配慮と高い衝突安全性を兼ね備えることをテーマに開発した、新しい走りの楽しさを提案するリアルオープンスポーツカー」と謳っていました。
その車名が示すように、パワートレーンは2リッター(2000cc:正確には1997cc)の直列4気筒DOHC VTECで、最高出力は250ps、1リッターあたり125psを発生しました。
しかも最大回転数は9000rpmというハイパフォーマンスながら、平成12年排出ガス規制値を50%以上下回る先進の排出ガスのクリーン化も実現していました。
このパワーユニットに組み合わされたのは、小気味良いチェンジフィールを実現した新開発の6速MTでした。
S800などと同じオープン2シーターのボディスタイルでしたが、サイドメンバーやフロアトンネル、サイドシル、フロアフレームを繋いだ構造の「ハイXボーンフレーム」の採用で、高い剛性と衝突安全性を両立しました。
ソフトトップは電動で、約6秒で開閉できました。
インテリアはステアリングホイールまわりにスイッチ類を集中させるなど、フォーミュラカーを彷彿とさせるものでした。
発表当時の東京地区希望小売価格は、338万円でした。
S2000の3カ月ほど前に登場した日産「シルビア」(S15型)が239万円(スペックR)、約半年後に登場したトヨタ「MR-S」が198万円(Sエディション)でしたから、ライバルより高めの価格設定でした。
何度かのマイナーチェンジを経て、2005年にはエンジン排気量が2.2リッターにアップされましたが、車名はS2000のままでした。
※ ※ ※
S2000が登場した20世紀末は、すでに「スポーツカー受難」の時代に入っており、その中でも健闘したS2000ですが、2009年に生産終了されました。
およそ10年間の販売台数は国内で約2万台、全世界でも約11万台でした。
絶 対数が少ないので中古車相場でも人気は高く、現在でも年式や程度によりますが平均で400万円以上、程度の良いものは800万円以上で販売されています。
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