氷上でも異次元の走り!? メルセデス・ベンツ新型「CLAプロトタイプ」が見せた“新世代”4ドアクーペの実力とは
BEVの完成度を極限環境で証明
ハンドリングコースでは、より正確なスロットル操作と安定したステアリング操作が求められます。

グリップレベルはコーナー毎に変化するので、万能なテクニックはありません。このような場合は、穏やかな操作を心がけつつ、電子制御デバイスにラインを微調整させるのが正解です。
ハイクス氏は、助手席で次のようなことを語っていました。
「クルマを動かし続けることだけが重要なのではありません。本能的に“コントロールを失う”と感じている状況で、いかにコントロールを維持するかが重要なのです。新型CLAは、それをより自然にできるように、こことシュトゥットガルトのミッションコントロール試験センターで走行データをやり取りしながら、徹底的にチューニングを行っています。」
彼らは決して犬ぞりチーム向きのクルマを開発しているわけではありませんが、限界領域でのクルマの挙動を磨き上げることには、現実世界で走りの完成度を向上させることにつながると考えています。だから毎年厳寒の北極圏でテストを行っているのです。
メルセデス・ベンツによれば、新型CLAのエネルギー消費量は、後輪駆動モデルでは100kmあたりわずか12.0kWhで、WLTP基準で750km以上の航続距離を実現するそうです。

ここで大きな役割を果たすのが、新しい「ワンボックスブレーキシステム」です。これは“ブレーキバイワイヤ”のシステムで、ドライバーが求める制動力に応じて、回生ブレーキと摩擦ブレーキを、最も効率的な組み合わせで瞬時にコントロールするものです。実際には摩擦ブレーキはほとんど使用されずに、ハードなブレーキングも行えます。そして制御も驚くほど自然です。
充電性能も素晴らしく、今回試乗したプロトタイプには、85kWhのニッケルマンガンコバルトバッテリーが搭載されていて、最大320kWのDC急速充電が可能です。これはわずか10分で約300km走行分の充電が可能であることを意味しています。出力が低いモデルは、58kWhのリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載しています。
BEVとしての性能に加えて、クルマとしてのダイナミック性能も徹底的に磨き上げた新型CLAは、間違いなく世界のBEVの新たなベンチマークとなるはずです。
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