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時速431キロは当時の世界最速! 20年以上前に開業した“上海リニアモーターカー”にはまだ乗れる? いつも「結構ガラガラ」の理由とは

アトラクションとしての魅力はバッチリ しかし実用性はそこそこ……

 革新的な乗り物であり、多くの観光客の胸を高鳴らせる上海トランスラピッドですが、空港から中心地までの交通手段としては、必ずしも魅力的であるとは言えません。

上海トランスラピッドの車内。長時間の乗車を想定していないためか、日本の新幹線などと比べるとシートはかなり簡素
上海トランスラピッドの車内。長時間の乗車を想定していないためか、日本の新幹線などと比べるとシートはかなり簡素

 空港を出発した上海トランスラピッドが到着する駅である龍陽路駅は、上海の中心地からやや離れたところにあります。

 中心地に行くには、そこから地下鉄2号線に乗り換え、約20駅先の人民広場や南京東路へ向かいます。

 空港から上海の中心地まで、上海トランスラピッドと地下鉄を併用した場合の所要時間は30〜40分、運賃は1100円程度です。

 一方で空港から地下鉄のみでいく場合、所要時間は60〜70分ですが、運賃はわずか140円ほどです。

 タクシーは直通45〜60分で3000円〜4000円と、他の交通手段と比べるとやや高いものの、40キロ近くの移動であることを考えると、日本のタクシーと比べて非常に安価です。

 到着時刻が夜遅い場合や大きな荷物が多い場合、タクシーを選ぶのも合理的だと言えるでしょう。

 金額重視の地下鉄、利便性重視のタクシーと​比べ、上海トランスラピッドには実用面での大きなメリットはありません。

 強いて言えば、中心地までの所要時間が一番短いのが上海トランスラピッドと地下鉄の併用ですが、運転間隔や、乗り換えの所要時間を考えると時間的なメリットも大きいとは言えません。

 実用性に惹かれて、というよりアトラクションとしての楽しみを求めて乗る観光客が多いと言えそうです。

 なお、利用時に覚えておきたいのは、改札前で空港並みの保安検査がおこなわれる点と、終電が22時前後と意外と早い点です。深夜便で到着した場合は上海トランスラピッドを利用できないため、タクシーなど他の交通手段を選ぶ必要があります。

* * *

 世界で唯一商業運転を続ける高速磁気浮上列車「上海トランスラピッド」は、かつてのような話題性こそ失ってしまったものの、依然として観光客からの安定した人気を集めています。

 実用性に関して突出したメリットがあるわけではないものの、遊園地のアトラクションのようなエンターテインメントとしての楽しみは唯一無二のものであり、開業から20年経った今でも乗車する価値は十分にあると言えます。

Gallery 【画像】世界でも希少なマグレブ式リニアモーターカー! 「上海トランスラピッド」を写真で見る(15枚)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

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