“ABCトリオ”と呼ばれた平成・軽スポーツ! 34年前に登場した ミッドシップで楽しめる“走りのオープン” とは
ミッドシップ車としては世界初となるフルオープンモノコックボディを採用
いまから34年前の今日、1991年5月15日に発表、翌16日に発売されたモデルがホンダ「ビート」です。
どんなクルマだったのでしょうか。

時はバブル時代後期。好景気を背景に、日本車もさまざまに進化、多くのニューモデルが続々と登場している時代でした。
軽自動車にもその流れは波及、ホンダは1991年に量産ミッドシップ車としては世界初となるフルオープンモノコックボディを採用したモデル「Beat(ビート)」を発売しました。
ビートは、同年11月に発売されたスズキ「カプチーノ(Cappuccino)」、翌1992年10月に発売されたマツダ「AZ−1」と並び、「ABCトリオ」と呼ばれました。
軽自動車としてはじめてエンジンを座席後部に搭載、後輪を駆動するミッドシップ(MR)レイアウトを採用。2シーターフルオープンボディのスポーツカーとして誕生しました。
搭載エンジンは新開発のE07A型3気筒SOHC12バルブ自然吸気エンジン。このエンジンは「660MTREC(エムトレック)」と呼ばれ、F1エンジン技術の応用から生まれた、吸気効率を飛躍的に向上する「多連スロットル」と、シャープなスロットルレスポンスと安定したアイドリングを両立する「燃料噴射制御マップ切り換え方式」を組み合わせたエンジンコントロールシステムを採用していました。
64馬力・6.1kgmを発生するエンジンはレッドゾーンが8500rpmからとなる高回転型。5速MTと組み合わされました。
ボディサイズは全長3295mm✕全幅1395mm✕全高1175mm、ホイールベース2280mmというコンパクトサイズ。トランクスペースも用意されていましたが、極小のためリアトランクリッドに設置する純正オプションのキャリアが売れていました。
特別仕様のバージョンF、バージョンC、バージョンZなどが登場しましたが、1995年に生産終了、翌年に販売が終了されました。
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登場から34年が経ちましたが、ビートの人気はまったく衰えていません。中古車市場では、走行距離の少ないクルマは200万円台後半で取引されています。
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