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アメリカン・ウォッチブランドのVIPが語る――「ブローバ」150年の歴史を継承する“2つのアニバーサリーモデル”の魅力とは

ジュエラーから時計のブランドに駆け上ったブローバの歴史とは

 ニューヨークで創業し、2025年に150周年を迎えるアメリカの時計ブランドの「BULOVA(ブローバ)」。長い歴史のなか多彩なモデルを生み出してきましたが、節目の年を飾るアニーバーサリーモデルに注目が集まっています。

 今回は、創業150周年を記念したフィルム上映パーティのため来日した、グローバル商品統括責任者のスーザン・C・チャンドラー氏に、ブランドの物語や時計作りの哲学について伺いました。

創業150周年を記念したアニバーサリー モデルの「マリンスター」(写真右)と「ミルシップ」(写真左・中央 )
創業150周年を記念したアニバーサリー モデルの「マリンスター」(写真右)と「ミルシップ」(写真左・中央 )

チャンドラーさん:ブローバの歴史は19世紀に遡ります。創業者である技術者のジョセフ・ブローバは現在のチェコより単身アメリカに渡り、1875年に宝飾店をニューヨークで開業します。

ブローバのグローバル商品統括責任者を務めるスーザン・C・チャンドラー氏
ブローバのグローバル商品統括責任者を務めるスーザン・C・チャンドラー氏

チャンドラーさん:時代を先取りするセンスにめぐまれたジョセフは、某有名ジュエリーブランドで修業した後に、宝飾店を開業。ほどなくして男性向けの懐中時計で時計業界に参入します。

VAGUE:宝石や自転車にまつわる各種特許も取得していたそうですね。チャンドラーさんも長きにわたりジュエリー関係のお仕事をされていたとか。

チャンドラーさん:2016年にブローバに入るまでは、アメリカのハイジュエリーの世界で働いていたので、宝飾から時計とキャリアを拡大してきた点で私とブローバは良く似ていますね(笑)。ブローバは1912年には時計工場を設立し、以来は高品質で手の届きやすい時計作りを現在まで続けています。

ブロンズ製のスペシャルな「ミルシップ」がついに登場

VAGUE:ジュエリーも時計も素材が重要ですが、ブローバの現代の時計作りにどう活かされていますか?

チャンドラーさん:宝飾の世界ではスチールやチタン、ゴールドだけでなく、タングステンやコバルトなど、時計よりも多くの素材を扱います。宝飾の世界で培った知見を時計づくりにフィードバックしたのが、150周年を記念するスペシャルなモデルとして5月に発表されたブロンズ(銅)製の「MIL-SHIPS(ミルシップ)」です。

東京で開かれた150周年記念パーティに登場した「ミルシップ」。ネイビーブルーとオリーブグリーンの2つの印象的なカラーリングが用意される
東京で開かれた150周年記念パーティに登場した「ミルシップ」。ネイビーブルーとオリーブグリーンの2つの印象的なカラーリングが用意される

VAGUE:2021年に登場したミルシップの復刻第一弾のケースにはステンレススチールを使っています。ブロンズ素材は近年の腕時計のトレンドでもあります。

チャンドラーさん:アニバーサリーモデルにブロンズを選んだ理由は、19世紀の潜水用ヘルメットが銅でつくられていたことにインスパイアされたもの。表面はサテンフィニッシュで、あえて強くコーティングしていないので、温かみのある色合いが使い込むことで変化するため、パーソナライズも楽しんでいただけます。

VAGUE:素材にこだわり続けるブローバを体現するメカニカルダイバーズと言えますね。ダイバーズとしては控えめなケースサイズも目を引きます。

チャンドラーさん:ブローバに参加した当時、ダイバーズのケースは45mmを超えるのも珍しくないほど大型化が進んでいました。現在ケースのサイズは小さくなる傾向があって、ミルシップでは41mmとしています。

VAGUE:ミルシップは、ブローバのマイルストーンとなった傑作時計をアップデートしたモデルが揃う「アーカイブスシリーズ」に属するモデルです。

チャンドラーさん:オリジナルは1955年にアメリカ海軍の要請で、プロフェッショナルの潜水ミッションのために開発されたもの。1957年前後に合計9本のプロトタイプを納入し、軍による約119.5mという深度での潜水テストに成功しています。

VAGUE:気密パッキンの性能が現在よりも高くなかった当時としては画期的なスペックです。

チャンドラーさん:ブローバは他にも多くのプロジェクトを抱えていたこともあり、結果的に軍への正式採用は見送られました。ですが、1959年に発行された米海軍艦船局の機関誌にはブローバの時計が大きく取り上げられたので、プロトタイプの評価そのものは高かったわけです。

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