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AYCを初搭載した “より速く曲がる4WD” 今から29年前に登場した 三菱「ランエボIV」ってどんなクルマだった?【今日は何の日】

ランエボI〜IIIと異なりプラットフォームも一新

 いまから29年前の今日1996年7月30日、三菱は新型「ランサーエボリューションIV」を発売しました。

 どんなクルマだったのでしょうか。

いまから29年前の今日1996年7月30日に発表された三菱「ランサーエボリューションIV」
いまから29年前の今日1996年7月30日に発表された三菱「ランサーエボリューションIV」

 ランサーエボリューション(ランエボ)は、世界ラリー選手権(WRC)のホモロゲーション取得用の車両として、「ギャランVR-4」に代わり登場したFFベースの4WDスポーツモデルです。

 1992年に登場した初代ランサーエボリューション(エボI)から始まり、2015年に生産が終了したランサーエボリューションX(エボX)まで、10世代(エボVIトミ・マキネンエディションを含めると11世代)が製造されました。

 今回紹介するランエボIVは、29年前の1996年7月30日発表、同年8月23日に発売された4世代目モデルです。

 前年の1995年にベースモデルの「ランサー」がフルモデルチェンジしたため、これまでのランエボI〜IIIと違い、プラットフォームも一新されました。

 これにともない、従来のランエボシリーズとエンジン搭載方向を真逆とし、エンジンを運転席側の右側、トランスミッションを助手席側の左に変更。これによりトランスミッション内部にあったインターミディエイトギアを廃止することで駆動ロスを軽減、さらなるレスポンスの向上を達成しました。

 搭載エンジンは従来エボIII同様の2リッター4G63+インタークーラーターボでしたが、大容量インタークーラーの更なる大型化、吸排気系の圧損低減、ツインスクロールターボチャージャーの採用、高速カムの採用など変更が施され、エボIIIよりも10馬力アップの280馬力・36.0kgmを発生しました。

 モータースポーツ競技用のベース車両「RS」と「GSR」の2グレードを用意。GSRにはランエボシリーズで初めてアクティブ・ヨー・コントロール(AYC)を採用したのが特徴です。

 AYCとは、左右のタイヤの駆動力差で車両の旋回力(ヨーモーメント)を発生させる左右駆動力移動システムで、旋回性能を向上、ランエボシリーズは「より積極的に曲がる4WD」という新たなフェイズに入りました。

 限定販売台数はRS/GSRを含めて6000台。ランエボIVのボディサイズは全長4330mm×全幅1690mm×全高1415mm、ホイールベース2510mmと、ランエボシリーズとしては最後の「5ナンバーサイズ」となりました。

 車両価格(消費税抜き)は、ランサーGSRエボリューションIV(5速MT)が298万8000円(東京・大阪・名古屋・岡山。以下同様)、ランサーRSエボリューションIV(5速MT)が249万8000円でした。

Gallery 【画像】じつはランエボシリーズで一番人気!? 29年前に登場した三菱「ランサーエボリューションIV」を写真で見る(22枚)

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