「え…、ついにフィナーレ!?」日本が誇る“スポーツカー”日産「R35 GT-R」が18年間も愛され続けた理由とは
最先端のまま終幕を迎える“最後の純ガソリンGT-R”
日産のR35型GT-Rが18年もの間トップを走り続けられた理由は、その進化の積み重ねにもあります。

さらに最終仕様のNISMOでは、専用設計のカーボン製ボンネットや空力性能を追求した大型エアロパーツ、カーボンセラミックブレーキなどを搭載し、サーキット走行も視野に入れたスペックへと昇華されていました。こうした改良は、R35が単なる長寿モデルではなく、常に“最前線に進化し続けた存在”であったことを示しています。
そして優れたボディ剛性は、年々グリップ力が向上するタイヤや、それに対応するために進化していったサスペンションを受け止めていきました。優れた基本設計が18年という長いモデルライフであっても、一線級のハイパフォーマンスを有していた大きな理由なのです。
外観デザインも、時代に合わせたマイナーチェンジを重ねて進化を続けてきました。空力を意識したバンパー形状やLEDライト類の刷新、リアディフューザーの大型化などが挙げられます。一方で、4灯丸型テールランプといった“GT-Rらしさ”は一貫して守られており、「ミッドナイトパープル」や「ミレニアムジェイド」など、往年のファンに向けた復刻ボディカラーの設定も大きな話題となりました。
今では年次改良モデルが登場すると、すぐに受注停止となってしまうほど人気なGT-Rですが、年々厳しくなる排出ガス規制や騒音規制、そして衝突被害軽減ブレーキへの対応が必要となるなど、GT-Rの生産を続けていくには難しい状況が立ちはだかっています。もちろん、お金をかければこれらの問題に対応することはできますが、そこは自動車ビジネスの難しいところ、生産台数が限られるGT-Rでそのような開発コストをかけても回収しきれないといった問題が出てくるのです。
日産としてもブランドイメージを代表するGT-Rを生産終了とすることは抵抗があったはず。それでも生産終了となってしまうのは、超えることができない難しい壁があるからです。
日本からまた、GT-Rのように世界に誇れるハイパフォーマンススポーツカーが登場することを信じて、待つしかありません。
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