小さなタテ型キドニーグリルが新しい! BMW新型「iX3」まもなく生産開始 “ノイエ・クラッセ”第1弾モデルってどんなクルマ?
ハンガリー・デブレツェン工場で10月下旬より生産開始
独BMWは2025年9月17日、ハンガリー・デブレツェンにあるBMWグループ工場において、新型「iX3」の生産を同年10月下旬から開始すると発表しました。

新型iX3(NA5型)は、2025年9月5日に世界初公開、同年9月8日にドイツ・ミュンヘンで開催されたIAAモビリティ2025でお披露目された次世代EVです。iX3としては2代目となります。
従来の「X3」ベースのiX3とは異なり、ICE(内燃機関)モデルとは共用せず、完全にEVに最適化されたシャシを採用しているのが特徴です。
ボディサイズは全長4782mm✕全幅1895mm✕全高1635mm、ホイールベースは2897mmで、全長が約40mm、ホイールベースが約40mmほど現行型iX3よりも長くなっています。
特徴は、従来よりもシンプルで力強さを前面に出したエクステリアデザインです。
縦型のキドニーグリルや水平基調のライトシグネチャーを採用し、未来志向の外観を演出。車内には「BMWパノラミックiDrive」と呼ばれる最新の操作系を搭載し、視認性や操作性を大きく高めています。“ノイエ・クラッセ(ニュークラス)”の魁となる新型iX3ですが、今後BMWは2027年までに40の新型車と改良モデルに、このノイエ・クラッセの技術や最新デザインに搭載する予定です。
動力源には第6世代の「BMW eDrive」を採用しました。
新型の円筒型リチウムイオンセルによりエネルギー密度を高め、最大805kmの航続距離を可能にしました。急速充電にも対応し、400kWの出力で10分間充電すれば372km分を補うことができます。
発表された「iX3 50 xドライブ」は、フロントに123kW(167馬力)・255Nm、リアに240kW(326馬力)・435Nmのモーターを採用する4WDモデルで、システム出力は345kW(469馬力)・645Nmを発生。
最高速度は210km/h(リミッター)、0−100km/h加速は4.9秒というパフォーマンスを発揮します。また最低地上高は176mmを確保、オフロード走行にも対応しています。
WLTPモードでのEV航続距離は679kmから最大805kmを実現しています。
今回、iX3が製造されるハンガリーのデブレツェン工場は、BMWグループのグローバル生産ネットワークにおける最新かつ最も革新的な製造施設だといいます。
「新型iX3の量産開始は、自動車製造の新たな時代を告げるものです。デブレツェンの新工場は、iファクトリーという当社の戦略的ビジョンに完全に沿って設計・建設されました。最初からデジタル化を進めたこの工場は、化石燃料を使用しない効率的な生産の新たな次元を提供します」と、BMW AG取締役会メンバーで生産担当のミラン・ネデリコヴィッチ氏は述べています。
またBMWグループ・デブレツェン工場長のハンス=ペーター・ケムザー氏は「私たちは、新しい工場での最初の仕事として、全く新しい車両を製造するという挑戦に挑みました。しかも、それを可能な限り無駄のない、最も効率的な方法で実現しました。プロセスを簡素化し、複雑さを軽減し、個々のオペレーションをデジタルで検証し、グローバルネットワーク全体の専門知識を体系的に活用しました。その結果、効率的な生産、革新的なプロセス、そして追加モデルを統合できる柔軟性を備えたこの工場が誕生しました」とコメントしています。
デブレツェン工場は、BMWのネットワークにおいて、特定の主要工場に縛られない初の生産拠点だといいます。世界各地のベストプラクティスを融合させたネットワーク工場として機能、現在2000人を超える従業員を、ネットワーク内でトレーニングできるため、中国、南アフリカ、メキシコ、米国、そしてもちろんドイツなど、様々な拠点の従業員のノウハウを共有できるといいます。
そのため、ノイエ・クラッセモデルの生産に関する専門知識をそれぞれの拠点に持ち帰る機会を得ることができ、すべての工場にとってウィン・ウィンの関係になるといいます。
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