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SNSでバズった「ピンクのチャーハン」はなぜ生まれた? 下北沢「中国麺家 珉亭」の懐かしい味とは【遠くても行きたい町中華#32】

戦後から続く中華料理店は、行列覚悟の人気店

 下北沢駅から徒歩3分ほどの場所にある「中国麺家 珉亭」。店の入れ替わりが激しい下北沢の街で、1964(昭和39)年からずっと続いている中華料理の店です。

「最初は交番の隣だったんですが、1968(昭和43)年に現在の場所に引っ越したんですよ」とオーナー。

 元々は、オーナーのお父さんが、中華街でアルバイトをしていた経験を活かし、戦後に調理師を派遣する会社で数年働いたのち、下北沢に店を構えたとのこと。

中国麺家 珉亭(みんてい)
中国麺家 珉亭(みんてい)

「うちの料理は、昔とほぼ同じ。変えようと思ったことはないですね。引き継いでいる、というよりも、その時その時の職人さんたちが作り方を次の世代へと守ってくれているので、結果的に受け継がれている、という感じなんですよ」

 同じようにやってきただけなんですよね、と微笑みながら話すオーナー。建物も味も昭和の雰囲気を残す、中国麺家 珉亭に行ったら食べたい、おすすめの3品を紹介します。

珉亭名物! ピンク色の「チャーハン」!

 珉亭の名物料理の一つが、ピンク色のチャーハン。

「父の時代、ラーメンに入れるチャーシューを赤くしていたんですよ。で、チャーシューを切った時に出る端っこを、いろどりがいいのでチャーシューに入れたので、この色になったんですよ。今でも、チャーハンだけは赤いチャーシューを入れているんですよ」

 以前某番組で取材された際、このチャーハンが紹介されたところ、それまでラーメン中心だったのに、急にチャーハンの注文が集中したとのこと。また、SNSでも話題になったことから、若い子の注文が増えたそうです。

チャーハン935円。スープ付き。半チャーハン715円や五目チャーハン1155円などもある
チャーハン935円。スープ付き。半チャーハン715円や五目チャーハン1155円などもある

 具は卵とチャーシューのみ、塩コショウで味付けした、シンプルなチャーハン。そして添えられているスープはラーメン用のスープと同じもの。

「よくあるチャーハンですよ」と謙遜するオーナーですが、シンプルだからこそ調理人の腕がわかる、飽きのこないホッとする美味しさ、素朴な味わいのチャーハンです。

ゴハンでもビールでも! シャキシャキがたまらない「レバニラ炒め」

 豚レバーにモヤシ、ニラ、キクラゲ、ニンジンを炒めたレバニラ炒め。

「餃子が早く売り切れた時はやっぱりこれ! ビールはもちろんだけれど、ゴハンと一緒に頼む人も多いですね」

 食べてみると、ニラともやしがシャッキシャキ。そしてレバーの旨みがガツンとやってきます。わかる。これ、飲み目的できたときも、食事目的で来た時も、両方頼みたくなる美味しさ!

レバニラ炒め990円。肉ニラ炒めも同じ990円。ちょこっと焦げのあるレバーがいい感じ
レバニラ炒め990円。肉ニラ炒めも同じ990円。ちょこっと焦げのあるレバーがいい感じ

「ビールの他にも、日本酒と紹興酒もありますよ。餃子は大体18時くらいまであるので、お酒と一緒に味わったら、シメで麺かチャーハンを頼むといいですよ」

 食事目的の場合、小ライス165円、中ライス220円などを頼むと、スープがセットで付いてくるのでゴハン、スープ、おかずと定食スタイルになるとのこと。

 飲んで何かつまみたい場合は、レバニラ炒めの他にも、おつまみチャーシュー1320円やザーサイ・メンマ各495円など、酒のアテによさそうな料理も色々。実際この日も、昼から2階の座敷席でお酒を飲んで楽しそうにしているお客さんがいっぱいいました。

ひき肉じゃなくて細切りチャーシュー。「珉亭独自の担々メン」

「一般的な担々麺と違って、練りゴマのスープと、モヤシ、細切りのチャーシューや細切りザーサイ、ネギやコーンが乗っているのがうちの「担々メン」。豆板醤は多少入っているけれど、辛さがほとんどないのも特徴ですね」

 食べ始めた時は、濃厚な味わいだけれどさほど辛くない、と思ったのですが、食べ進めると辛さがじわじわ舌の上に重なってくるような感覚。後半に行くほど、辛さを感じます。

 スープもオレンジ色じゃないし、挽肉じゃなくて細切りチャーシューだし、確かによくある担々麺ではないけれど、じんわりとした辛さと旨みのある一杯。

 さらに辛くしたい場合は、卓上にラー油が置いてあるので、辛さをパワーアップすることも可能です。

珉亭独自の担々メン990円。ゴマスープのしっかりとした旨みがたまらない
珉亭独自の担々メン990円。ゴマスープのしっかりとした旨みがたまらない

 麺はストレートの細麺、スープは鶏ガラや豚ガラ、香味野菜などでとったものに、練りゴマや調味料などで味付けしたとろみのあるスープ。

 モヤシのシャキシャキと、コーンの甘さが絶妙なバランスです。これ、寒い日に食べたら、すっごく温まりそう。ここでしか味わえない、オリジナリティを感じる担々麺です。

強い火力で中華鍋を煽り、あっという間に炒め物完成。手早く仕上げていく
強い火力で中華鍋を煽り、あっという間に炒め物完成。手早く仕上げていく

「うちは昔から家族連れで食べにくる人が多くて、その子供が大人になって子供を連れてきて、と2〜3代で通ってくれるお客さんも多いですね。小さい頃から来ている子が、高校生になって友達を連れて食べに来たりとかね。あとはコロナになってやめちゃったけれど、演劇関係者。打ち上げでウチの2階を貸切、ということも多かったんですよ」

 小劇場が多く点在する下北沢ならでは。今時、中華料理店の2階に小上がりの広い座敷がある、というお店も少なくなっているので、30人前後とかの打ち上げにちょうどよかったんだろうなぁ。納得です。

 週末になると行列覚悟で行かないと入れない人気店。

「うちは通しでやっているので、平日のランチタイムを外した午後なら、比較的入りやすいし、多少はゆっくり過ごせますよ。でも餃子は早めに頼むのがおすすめですね」

 下北沢では縁起のいい”伝説の中華料理店”とも呼ばれている「中国麺家 珉亭」。下北沢で演劇や音楽を楽しむ前、腹ごしらえに食べにくるのがおすすめです。

店舗情報
中国麺家 珉亭(みんてい)
住:東京都世田谷区北沢2-8-8
TEL: 03-3466-7355
営:11:30〜20:00(LO 19:30)
休:月曜、不定火曜

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