スーパーカー並の加速力なのに日常では“ふつう”に使える! ボルボ「EX30」に追加されたツインモーター仕様の「究極の2面性」とは?
操縦安定性が極めて高いツインモーター仕様
動力性能だけではありません。ツインモーターは足まわりの仕上がりも素晴らしくて驚きました。
シングルモーターでも感じた俊敏さを損なうことなく、動きに落ち着きが出ていて、操縦安定性が極めて高いのです。

ステアリングは軽く、微舵から素直に応答し、これぐらい切ってこれぐらいのスピードならこんなふうに曲がりたいとドライバーは思っているんだろうというのを読み取るかのような動き方をします。
進みたい方向に向けてステアリングを切ってアクセルを踏むと、リアが押してくれて小さな舵角を維持したままクルマが自動的にバランスを取ってその方向に行ってくれる感じです。重心が低く、前後のモーターを独立して最適に駆動力を制御できるEVだからこそ、こうしたこともできるわけです。
さらに、サスペンションもより洗練された印象を受けました。けっこうきつくうねった路面でも、しなやかにタイヤが追従して、ステアリングを切ったとおりにグイグイと曲がっていけて、挙動が安定しています。おかげで気持ちよーく走ることができて、安心感も高いのです。
シングルモーターはやや足まわりが硬く、同じような路面を走ると跳ね気味だったことを思うと、そこもけっこう違います。
一方のクロスカントリーは、足まわりがソフトで乗り心地が良い半面、ワイディングを攻めるには向いていない印象でした。AWDが欲しくてスポーティな走りを求める人には、こちらのほうが好まれるに違いありません。
降雪地に住んでいるからAWDが欲しい!という人にはもちろんですが、それだけではぜんぜん済まないようなパフォーマンスの持ち主です。
それでいて価格はシングルモーターの50万円高。実はインチアップしているので、実質的にはざっくり40万円差にすぎません。それでこの衝撃的な性能と驚愕の完成度が手に入ると思えば、安いものだと思いませんか?

●VOLVO EX30 Ultra Twin Motor Performance
ボルボEX30 ウルトラ ツインモーター パフォーマンス
・車両本体価格(消費税込):629万円
・オプション込試乗車価格(消費税込):651万2750円
・全長:4235mm
・全幅:1835mm
・全高:1550mm
・ホイールベース:2650mm
・車両重量:1880kg
・モーター最高出力(前):156ps/6000−6500rpm
・モーター最高出力(後):272ps/6500−8000rpm
・モーター最大トルク(前):200Nm/5000rpm
・モーター最大トルク(後):343Nm/5345rpm
・一充電走行可能距離:535km
・交流電力量消費率:159Wh/km
・駆動方式:AWD
・乗車定員:5名
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