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2026年にすべてが明らかに!? フェラーリが技術説明会を開催 来年登場予定のフェラーリ初のフルEV「エレットリカ」ちょっと驚く内容とは

フェラーリがモーターやバッテリーパックを自社で生産する理由

  2025年10月8日、フェラーリはマラネロ本社に建つeビルディングにてテクノロジー&イノベーション・ワークショップと題するイベントを開催し、ここで同社初となるフルEV「エレットリカ」の主要技術について発表しました。

2026年登場予定のフェラーリ初のフルEV「エレットリカ」のモーター
2026年登場予定のフェラーリ初のフルEV「エレットリカ」のモーター

 このワークショップで最初に強調されたのは、エレットリカに用いられる主要部品はいずれもフェラーリ社内で開発されること。とりわけモーター、バッテリー、インバーターといって走行に欠かせないコンポーネントについてはアッセンブリーも社内で行うとのことでした。

 なぜ、フェラーリはここまで自社開発や自社生産にこだわるのでしょうか?

 その理由の第1は、フェラーリの名に相応しい性能を実現できるコンポーネントがまだ市場に出回っていないため、自分たちで開発・生産する以外に方法がなかったというもの。そして第2の理由として、エレクトリカを購入したオーナーが長期間にわたり安心して使用できる環境を整えることを挙げました。

 このうち、第2の理由については、興味深いデータが存在します。

 1947年の創業以来、フェラーリは30万台に迫るスポーツカーを世に送り出してきましたが、そのうちの実に90%がいまもなお生き延びているそうです。この背景には、すべてのモデルに永遠ともいえる生命を与えようとするフェラーリ自身によるサポート体制が存在します。

 意外にも、フェラーリは新車に対して充実した保証プランを用意しているほか、購入から10年、20年が経過したモデルにも交換部品を用意したりリペアやレストアに応じることで、すべてのフェラーリが長く生き続けられるように努力しているのです。

 同じ考え方は、フルEVのエレクトリカにも適用されます。

 モーターやバッテリーパックなどを自社で生産するのは、走行に必要なコンポーネンツを将来にわたって供給できる体制を築くため。そもそも、eビルディングを建設した理由のひとつが、モーターやバッテリーパックなどを社内で生産するためでした。フェラーリは極めて高価なクルマですが、長く乗れることまで考慮に入れれば割安という見方ができるのかもしれません。

 続いてエレットリカのスペックについてご紹介しましょう。

 パワートレインは、4輪を独立して駆動する4モーター方式で、ブーストモードでは1000ps以上を発揮し、0-100km/h加速は2.5秒でクリア。最高速度は310km/hに到達するいっぽう、航続距離は530kmを越えるといいます。

 いかにもフェラーリらしいすさまじいパフォーマンスですが、これを上回るスペックのEVがこの世に存在していることもまた事実です。そうした“モンスターEV”を凌駕する性能をフェラーリが目指さなかったのは、なぜでしょうか?

 こうした疑問に、フェラーリのベネット・ヴィーニャCEOは次にように答えました。「世の中には2000psを超えるEVもありますが、それらの車重は極めて重いのが実情です。フェラーリにとってパフォーマンスは重要です。ただし、意のままに操れるハンドリングも備えていなければフェラーリに期待される“ドライビング・スリル”は発揮できません。そこで私たちはパワー・ウェイト・レシオを重視しながらエレットリカを開発することにしました」

Next絶対的なパワー追求よりも“軽さ”を重視
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