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時速225キロは当時の“世界最速”バイク 45年前の直6「ホンダ」が米国オークションで落札 約30年 一人のオーナーに愛され続けたビッカビカの「CBXスーパースポーツ」の価値とは

29年所有された希少個体の実像とは

 今回出品された個体は、1996年に現オーナーが購入して以来、約29年間にわたり個人所有されてきた非常に希少な一台です。

米国オークションに出品され高値で落札された1980年式ホンダ「CBX スーパースポーツ」
米国オークションに出品され高値で落札された1980年式ホンダ「CBX スーパースポーツ」

 外観はブラックを基調にレッドとゴールドのピンストライプが施された純正カラーで仕上げられ、クローム製のエンジンガードやグラブバー、折りたたみ式ステップなど、当時の意匠がしっかり残されています。

 全体的にオリジナル性の高いコンディションを保っており、保存状態の良さがひと目でわかる仕上がりです。

 また、ホイールは前後異径で、19インチと18インチのコンスター製アルミホイールを装着。2025年にはコンチネンタル製クラシックアタックタイヤが前後ともに新品交換されており、走行性能にも配慮されています。

 くわえて、ブレーキまわりでは、2022年にフロントのマスターシリンダーとキャリパーがオーバーホールされ、リアのマスターシリンダーも交換済み。ブレーキフルードもフラッシングされており、整備履歴の透明性が高い点も評価できます。

 コクピットには、ニッポンセイキ製のスピードメーターとタコメーター、さらにボルテージメーターと各種インジケーターランプが装備されています。

 走行距離はオドメーター上で約8000マイル(約1万2800km)と表示されていますが、現オーナーのもとで走行されたのは1000マイル未満とのことです。

 また、エンジンルームも良好な状態が保たれており、2022年以降にはキャブレターのフルオーバーホールに加え、燃料コックやインテークブーツ、スパークプラグの交換が行われています。

 さらに、2024年8月にはオイル交換が実施され、販売準備に向けてバッテリーも新品に交換済みです。

 なお、今回のオークションでは34件の入札を経て、最終的に2万4250ドル(約367万円)で落札されました。

※ ※ ※

 量産二輪では異例の直列6気筒を搭載した「CBX」は、そのサウンドと存在感で多くのファンを魅了してきました。

 今回のオークション結果からは、長期所有・良好な保存・整備記録といった要素が揃ったことで、40年以上前のモデルであっても高い注目を集めている様子がうかがえました。

 旧車市場において本当に価値ある車両がどのように評価されるかを示す好例となったといえます。

Gallery 【画像】6気筒のサウンドって独特でイイよね! 45年前のホンダ「CBXスーパースポーツ」を見る(28枚)

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