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90年ぶりに登場した“2シーター・ベントレー”がオークション登場 ハンドメイドで12台が限定生産 走行わずか1131キロの「バカラル」の価値とは

 2025年12月5日にUAE(アラブ首長国連邦)アブダビで開催されるRMサザビーズ主催のオークションに、2021年式ベントレー「バカラル」が出品される予定です。

 どんなクルマなのでしょうか。

オークションに出品される予定の2021年式ベントレー「バカラル」Willem Verstraten(c)2025 Courtesy of RM Sotheby's
オークションに出品される予定の2021年式ベントレー「バカラル」Willem Verstraten(c)2025 Courtesy of RM Sotheby's

 ベントレー・バカラルは、2020年3月に発表された際、現代でもっとも希少な2ドアのベントレーと称され、同時にブランドのコーチビルド(注文製作車)復活を告げるモデルとなりました。

 製作されたのはわずか12台のみで、いずれも発表時点ですでに完売していました。デザインから設計、製造まで、すべてが顧客の要望に合わせ、1500年代に馬車製作から始まった伝統を持つ社内コーチビルダー「マリナー」によって手作業で仕上げられています。

 バカラルは、コンセプトカー「EXP 100 GT」の要素を取り入れ、後方に向けて絞り込まれたボディラインがクラシックなバルケッタの雰囲気を漂わせます。

 ドアとフェンダーはカーボンファイバー製、リア周りは軽量アルミニウムとなり、屋根は一切備えない大胆な設計です。エンジンは6リッターW12を強化し、650馬力と強大なトルクを発揮します。四輪駆動システムは状況に応じて前後の配分を最適化し、ダイナミックな走行性能を実現しています。

 インテリアは、包み込むようなコクピット形状の中に専用の装飾が施され、ベントレー伝統の「ブルズアイ」ベントやスイッチ類、スピーカーなどにはバカラル専用パターンが刻まれています。内外装の素材や配色はほぼ無限の組み合わせが可能で、12台それぞれが世界に一台だけの仕様となっています。

 本車両は5号車として製造され、モナコのオーナーからの出品となります。外装はメンフィスレッドで、22インチホイールや多彩なブラックパーツ、サテンニッケル仕上げのアクセントが上質なコントラストを生み出しています。内装は希少な古木「ヴァヴォナ」が目を引き、リネンとクリケットボールのレザーが組み合わされています。走行距離はわずか1131kmで、2025年8月には正規サービスも実施されています。

 メキシコ・ユカタン半島の美しい湖「ラグーナ・バカラル」にちなんで名付けられたこのモデルは、オープントップ・グランドツアラーの究極形と言える1台です。希少なコーチビルド・ベントレーを所有する、またとない機会となります。

 2021年式ベントレー「バカラル」、落札予想価格は90万ドルから130万ドル(1USドル=155.6円換算で、日本円で1億4000万円から2億227万円)とされています。

Gallery 【写真】世界で12台しかない1台を手に入れられる! 出品されたベントレー「バカラル」を見る(30枚)

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