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圧倒的なカッコよさ! ニスモ大森ファクトリー製「スカイラインGT-R Vスペック」が米国オークションで落札 極上の“完全体R 34”とは

米国で高騰を続けるR34人気を象徴する存在

 米国ブロードアローオークションズは、R34型「スカイラインGT-R Vスペック」のニスモCRS仕様車を、カリフォルニア州で開催された「モントレージェットセンター2025」に出品しました。

 出品車両はシャシナンバー「BNR34-005124」で、1999年8月に製造されたVスペックです。元のボディカラーはソニックシルバーでしたが、2021年にオーナーがニスモへビルドスロットを予約し、2023年6月から大森ファクトリーで作業が開始されました。

 CRSとは「Clubman Race Spec=クラブマン・レース・スペック」のことで、ニスモ大森ファクトリーが外観のレストアにとどまらず、ボディ剛性や走行性能を含めた工場出荷以上の仕上がりを追求する公式フルリフレッシュプログラムです。

 ベースとなる個体は厳しい選定基準を満たすもののみが対象で、完全分解した後に骨格やねじれ剛性を測定、補強を施したうえで再塗装されます。

 レストア後の走行距離は36kmに留まり、内装には保護フィルムが残るほどの保存状態です。サービスブックやニスモの検査記録、保証書、作業明細なども揃い、コレクション価値は非常に高いといえます。

 さらにカーボンディフューザーや可変式リアウイングも組み合わされ、空力性能と存在感を両立した外観となっています。

1999年式の日産R34型「スカイラインGT-R Vスペック」
1999年式の日産R34型「スカイラインGT-R Vスペック」

 内装はブラックレザーとアルカンターラで張り替えられ、ニスモ製セミバケットシート、320km/hスケールの専用メーター、MFDアップグレード、カーボントリム付きルームミラーなどを装備。質感の高いコックピットが新たに構築されています。

 また、CRSは仕上げの外装色に無数のオプションカラーから選べますが、この個体は特注色の「GV1 ブラックパールメタリック」が選ばれ、この色のCRS仕様は唯一とされています。

 エンジンはRB26DETTのN1ブロックをベースに排気量を2.8リッターへ拡大したR4仕様です。GTクランクシャフトやGTコンロッド、オーバーサイズのN1ピストン、R3タービン、NISMO ECUを組み合わせ、最高出力は465馬力/6800rpmを発生します。

 吸排気系もNISMO製で統一され、エンジンルームにはZチューン用カーボンエアクリーナーやチタン製ストラットバーが備わります。

 エクステリアにはZチューンのドライカーボン製パーツを多数採用し、フロントバンパーやリップ、フェンダー、ボンネットが軽量素材に置き換えられています。大型エアアウトレットやワイドフェンダーに加え、RAYS製NISMO LMGT4ホイール、R35 GT-R用のブレンボ製380mmブレーキ(前後6/4ピストン)を装着。

 足まわりにはオーリンズDFV 2WAYアジャスタブルサスペンション、NISMOスタビライザー、サーキットリンクプロIIサスペンションアームを採用し、公道走行からサーキットまで対応できる仕様に調整されています。

※ ※ ※

 予想落札価格は70万〜85万ドル(約1億290万円〜1億2500万円)とされていましたが、最終的には62万5000ドル(約9237万円)で予想金額には届きませんでした。

 事前予想には届かなかったものの、R34 GT-Rの人気とアメリカでの価格高騰傾向は依然として強いことを示す結果となりました。

Gallery 【画像】ニスモが極限まで仕上げたR34型「スカイラインGT-R Vスペック」を写真で見る(35枚)
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