そのままだとサビサビになる恐れも…“冬の道”を走った後どうすればいい? バイク販売店の担当者に聞いた 愛車を融雪剤から守る「正しいケア」とは
融雪剤がクルマ以上にバイクへ与える深刻なダメージ
冬場は外気温や路面温度が低下し、各地で路面凍結や積雪の影響により、スリップ事故の危険性が高まる可能性があります。
こうした事故を未然に防ぐため、高速道路や標高の高い峠道、あるいは雪の降る地域の道路では融雪剤が撒かれています。
融雪剤には、多くの場合塩化カルシウムが含まれています。
塩化カルシウムには水に溶ける際に熱を出す「溶解熱」という性質があるため、その熱で直接雪を溶かします。
さらに、成分が溶け込んだ水は凝固点降下によって凍る温度が大幅に下がるため、マイナスの気温下でも水が再び凍るのを防いでくれるという仕組みです。
このように、融雪剤は道路の凍結を防いでくれる心強い存在ではありますが、実はライダーにとっては愛車を錆びつかせる天敵でもあります。
その理由は、バイクは車体の多くがステンレスやアルミニウムなどの金属パーツで構成されており、塩化カルシウムを含む融雪剤が付着した車体を放置すれば、化学反応により金属パーツが一気に腐食してしまうからです。
また、四輪のクルマは車体の底面がパネルなどで覆われていることが多いのに対し、バイクはエンジンやフレーム、足回りなどが常に外気に晒されています。
この「むき出しのメカニズム」こそが、クルマ以上に塩害の影響をダイレクトかつ深刻に受けやすい構造上の要因になっているとされています。
具体的には、路面からの跳ね上げを直接受けるマフラーや、路面との距離が近いチェーン、タイヤに装備されているスプロケットなどが、錆びによる腐食の危険性に晒されています。
これらを放置すると、マフラーに腐食による穴が空いて車検不適合となるだけでなく、最悪のケースでは錆びて強度が低下したチェーンが走行中に破断・脱落し、甚大な事故を招く恐れもあります。

さらに、錆びてしまった金属パーツを交換すると出費もかさみます。
たとえば、マフラーのような主要な大型パーツを交換する場合、部品代だけで数万円から、車種によっては十数万円もの費用を要します。
くわえて、こうした重整備には専門知識と特殊工具が不可欠なため、ショップへ依頼すれば高額な工賃も加算され、最終的な出費は予想を大幅に上回る可能性があります。
そのほか、融雪剤は目に見えない微細な粉末となって、車体の細部にまで侵入している可能性があり、外側からは見えづらい部分が腐食する可能性もあるようです。
こうした取り返しのつかない事態を回避するためには、散布路面を走行した後の迅速な洗車が、愛車を守る唯一の手段となります。
では、融雪剤による被害を最小限に抑え、愛車の良好な状態を保つためには、具体的にどのようなメンテナンスが求められるのでしょうか。
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