なぜダイヤルが斜めに!? ヴァシュロン・コンスタンタンが生み出した“ドライバーズウォッチ”の実用性と革新性とは
判読性の高さとエレガントさを両立させた伝統のモデル
創業270年を超えるスイスの名門ヴァシュロン・コンスタンタンが、その長い歴史の中で生まれた象徴的アーカイブを現代版として復刻させているのが「ヒストリーク」コレクション。
今回、そこに加わるのが、モデル名にある通り1921年生まれの少量生産モデルを原点とした「ヒストリーク・アメリカン 1921」で、45度に傾いたダイヤルが実にユニークな作品となっています。
第1次大戦直後の1920年代。社会と文化全体が大きな変化を迎え、“狂騒の20年代”とも言われるその時代には、ヴァシュロン・コンスタンタンでも、実験的な腕時計を数点作成。
そのうちのひとつが今作の原点となるモデルであり、45度に傾いたその驚きのダイヤルは、大胆な遊び心を感じさせるだけでなく、ドライブ中であってもハンドルから手を離さずに時間を容易に確認できる絶妙な角度となっており、ドライバーたちにとっては実用性の高い時計として重宝された存在でした。
今作「ヒストリーク・アメリカン 1921」もまた傾いたダイヤルが特徴ですが、3時位置のスモールセコンドの方は垂直に配置されているという仕掛けが面白いところ。
グレイン仕上げのシルバーダイヤルには、ブルー仕上げによる18Kゴールド針と、同じくブルーのアラビア数字のインデックスを備えて、ゴールド&シルバーとの美しいコントラストを作り出しています。
ケースは36.5mmと40mmで展開され、どちらも品よく輝く18Kピンクゴールド製で実にエレガント。
個性的なクッション型のケースもオリジナルから継承されたもので、12時位置のクッションの“角”に取り付けられたリューズは、当時、時計界の主役を腕時計へと譲りつつあった懐中時計を思わせるようなデザインにも見え、微笑ましいようなチャームポイントに。

ムーブメントには自社製の手巻き式キャリバー4400 ASを搭載し、その挙動と装飾が楽しめるよう裏蓋はサファイアクリスタルによるシースルーバックに。
ストラップはダイヤルのブルーに合わせたダークブルーのカーフレザーで、パティーナ仕上げによる染色が独特のグラデーションを生んで、その味わいを深めています。
斜めダイヤルのオリジナルモデルはその当時、アメリカ人作家のサミュエル・パークス・キャドマンが2本所有しており、牧師でもあった彼が説教の最中にも腕を傾けることなく時間が読み取れたことから愛用していたのだとか。
歴史的なストーリー性と雲上ブランドの風格、そして意外な実用性を秘めた「ヒストリーク・アメリカン 1921」、ぜひ手にとってほしい一本です。
製品仕様
「ヒストリーク・アメリカン 1921」
・価格(消費税込):40mm 690万8000円(消費税込)/36.5mm 572万円(消費税込)
・ムーブメント:キャリバー4400 AS、ヴァシュロン・コンスタンタン自社開発・製造、手巻き
・パワーリザーブ:約65時間
・振動数:4Hz(毎時2万8800回振動)
・ケース:18K(5N)ピンクゴールド
・ケースサイズ:直径40mm、厚さ8.06mm/直径36.5mm、厚さ7.41mm
・裏蓋:サファイアクリスタルのシースルーケースバック
・防水機能:3気圧(約30m)
・ストラップ:パティーナ仕上げのダークブルーカーフレザー、カーフライナー、18Kゴールド製ピンバックル
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