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「えっ、重要文化財の中でお湯に浸かれるの!?」日本に生まれて良かった…伝統建築と名湯の両方を楽しめる「温泉施設」3選

最後は箱根湯本温泉にある寛永2年に創業した老舗旅館

●箱根湯本温泉「萬翠楼福住」

 最後に紹介するのは、神奈川県箱根町の箱根湯本温泉にある「萬翠楼福住(ばんすいろうふくずみ)」です。

 寛永2年に創業した老舗旅館であり、敷地内にある「萬翠楼」と「金泉楼」は、平成14年に現役の旅館として初めて国の重要文化財に指定されました。

箱根湯本温泉「萬翠楼福住」
箱根湯本温泉「萬翠楼福住」

 明治初期に建造されたこれらの建物は、伝統的な数寄屋造りと西洋の建築技法を融合させた擬洋風建築となっています。

 明治9年に木戸孝允が滞在した際に萬翠楼と命名された歴史を持ち、伊藤博文や福沢諭吉といった数多くの文人墨客にも親しまれてきました。

 館内には、富士山や花が描かれた48枚の天井画や、視覚的な工夫が施された障子格子などが残されています。

 また、木の幹を削らずにそのまま柱として使用するなど、自然の造形を活かした意匠も特徴です。

 温泉については、明治時代に横穴掘削で開発された自噴式の源泉である「湯本第三号」を単独で管理しています。

 湧出量は毎分100リットルを超え、各種成分のバランスが取れた透明度の高いアルカリ性単純温泉を利用できます。

 効能としては、神経痛や関節痛、疲労回復などが挙げられ、日々の健康増進に寄与する温泉となっています。

 大浴場である「一円の湯」と「扇の湯」は源泉かけ流しとなっており、露天風呂も完備されています。

※ ※ ※

 今回取り上げた3つの施設は、それぞれ異なる時代や背景のもとに建てられ、現在も入浴施設として機能し続けています。

 いずれの施設においても、重要文化財に指定された空間のなかで、その土地ごとの特徴ある温泉を楽しむことが可能です。

 建物の維持保存の取り組みが進められるなか、こうした施設を訪れることは、日本の建築の歴史と温泉文化の双方に触れる機会となります。

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