欧米&中国のEVシフトはホンモノなのか!? 各市場でEVが売れている理由【大谷達也のEV再考 第1回】
2020年、世界中でおよそ200万台のEVが販売された
世界的にEVの需要が高まっているとの報道が相次いでいる。
結論を先にいってしまえば、これは事実だ。
しかし、表面的な数字だけに捕らわれると、そうした統計が本当に意味しているメッセージを取り違える恐れがある。そこで私は各メーカー、公的機関、各種メディアなどが発表している数値を独自に洗い直し、EVの販売増の裏側にあるものを探ってみることにしたので、その結果をご報告しよう。
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いまさらもったいつけるつもりはないが、この作業が思いのほか大変だった。
私自身、統計の洗い直しはこれまでに何度もおこなったことがあるけれど、今回は予想した作業時間のざっと5倍を費やした。
その理由はいくつかあるが、なかでももっとも面倒だったのは、EVとして集計された数字の多くにPHV(プラグイン・ハイブリッド車)が含まれている点にあった。ただし、本連載ではBEVやピュアEVと呼ばれる「エンジンを積んでいない電気自動車」の動向を見極めるのが目的なので、PHVのデータは排除しなければならない。そして、この作業に大変な労力を要したのである。
そこで今回は「当事者が発表」した一次データにくわえ、メディアが報道した数値なども織り交ぜて最終的な答えを推測することにした。
この場合、念のため複数メディアの情報を参照して正確を期したが、細かな部分で間違いがあるかもしれない。誠に申し訳ないが、この点をご了承のうえ、読み進んでいただければ幸いである。
まずは言葉の定義を再確認しておきたい。ここではエンジンを積んでいないピュアEVないしBEVのことをEVと呼び、PHVと区別するので、ご注意いただきたい。
2020年、世界中でおよそ200万台のEVが販売された。これは前年度を35%ほど上回る数字で、乗用車全体に占める比率は2019年の2.2%から3.6%に上昇した。冒頭で述べたとおり、世界的なEVの販売台数は間違いなく増えたことになる。
ただし、その伸び方は地域ごとに大きくばらついているので、順に見ていきたい。
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