VAGUE(ヴァーグ)

数字で読み解くランボルギーニの革新性とは? 時代を切り開いたエポックメイキングなクルマたち

ランボルギーニの驚くべき5つのキーワード

 アウトモビリ・ランボルギーニの歴史のなかで、ランボルギーニを自動車業界における卓越性とイノベーションの最高峰に押し上げた記録や初の試みをピックアップしてみることにしよう。

  • 内装がよく見えるように「マルツァル」の外皮はガラス面が多くなっている

●「マルツァル」:4.5平方メートル

 4シートグランドツアラーを意図して開発された「マルツァル」は、カロッツェリア・ベルトーネのマルチェロ・ガンディーニ氏がデザインを担当。スタイルとデザインを誇る、世界的なアイコンとなった。

 とくに際立っていたのはシルバーのレザーで仕立てられたインテリアと、デザイン全体の中心的なテーマである六角形。六角形のデザインは随所に見られ、ダッシュボード、リアウインドウ、コンソールのカットアウトの形状にも繰り返し使用されている。

 しかし、もっとも鮮烈な印象を与えた特徴は、大きく広がるガラス面だ。ガルウイングドアからルーフまでを覆うその面積は、実に4.5平方メートルにも及ぶ。これにより、マルツァルは史上最大のガラス面積を誇る、走行可能なショーカーとなった。

●「ミウラ」:29歳

 起業当初から、ランボルギーニの創始者フェルッチオは、優秀で実力のある若者が力を発揮できる環境を提供したいと願っており、ミウラ・プロジェクトはまさにその好例であった。

 競合他ブランドへの挑戦や、創業間もないランボルギーニを軌道に乗せるために、フェルッチオは大学や自動車業界の若手のなかから才能ある人材を活用した。

 そして1966年に、28歳のデザイナー、マルチェロ・ガンディーニとテストドライバーのボブ・ウォレス、30歳のチーフエンジニアのジャンパオロ・ダラーラとアシスタントエンジニアのパオロ・スタンツァーニという、平均年齢29歳の、ランボルギーニ史上もっとも若いチームが、伝説となる類まれなる名車を生み出すことになる。

 この若者たちは後に、自動車業界においてそれぞれの分野の巨匠として絶対的な地位を確立し、フェルッチオの人の才能を見抜く眼力を証明することになった。

  • 左からスタンツァーニ、ガンディーニ、ダラーラ

●「ミウラ」:105.5cm

 1960年代にスポーツカーのデザイナーがもっとも重視したのは、空力性能の高い、低い車体のしなやかな形状だった。車高わずか105.5cmのミウラは、市販車としてはそれまででもっとも車高が低く、この低い車高は、いまやランボルギーニのDNAの一部となっている。

 さらにミウラのスタイリングの特徴は、ランボルギーニのシェイプに不可欠な要素として受け継がれている。

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