驚きの極薄仕上げ! 日光東照宮を造営した先人のワザが生んだ栃木・鹿沼の木製カップ
優れた木工技術を体現する極薄カップ
木製カップの「THOOK(スーク)」は、木工職人がスギやヒノキを手でひとつひとつ薄く削って完成させる。フチの部分を含め、カップの厚さは1mm以下という薄さ。さらに全体が均一な厚さになるよう、職人のワザでていねいに削られる。薄いだけでなく曲線が美しいシルエットで、なめらかな木目のラインも美しい。持ちやすく飲みやすいのはもちろんのことだ。
そんな「THOOK」を製造するのは、江戸から日光へとつづく日光街道沿いにある町、栃木県鹿沼市を本拠とする星野工業だ。セメントプロデュースデザインを率いる金谷勉さんは、星野工業と協業した背景を次のように語る。
「鹿沼は日光東照宮の造営に際し、宮大工や建具職人、彫刻師たちが全国から集まった町。スギやヒノキが切り出され、職人たちがワザを競った地域でもあります。そのため、高度な木工技術が町に根づいています。
一般的に、スギやヒノキはやわらかく、薄く削り出すのは難しい木材。そんな困難を可能にしたのが、星野工業の高い技術力なのです」
●飲み物の味をより際立たせる器
スギやヒノキを薄く削るのは、なぜ難しいのか? 木の年輪は、木の成長スピードが夏と冬とで変わるために生じる。年輪の濃く細い線は冬目と呼ばれ、その間にある色の薄い部分は夏目とされる。一般的に冬目は硬く、夏目はやわらかいのだが、スギやヒノキといった針葉樹は冬目がより硬く、夏目はよりやわらかいため、結果的に硬軟の差が大きくなるのだ。
そんな針葉樹を薄く削る難しさを、星野工業の星野詠一さんは次のように教えてくれた。
「まず木材を機械で荒削りしてから、削り磨いていきます。全体に同じ力をかけて磨いていくと、当然、硬い冬目とやわらかい夏目とでは、削られ方や薄さに違いが生じてしまいます。それを均一な薄さに仕上げるには、研磨機の回転スピードや刃の調整、磨き方など、職人の技術が必要になるのです」
木工は、そうした目に見える技術だけでなく、木を選び、乾燥させるところから始まると星野さんは続ける。
「素材は丸太の状態で選ぶのですが、できるだけ目の通った(整った)ものを選びます。『THOOK』に使う材木については、それをさらに天日でゆっくりと乾燥させていきます」
木材を乾燥させる手段として、天日乾燥のほかに人工乾燥という方法もある。後者は燃料を使って乾燥炉でおこなう方法だが、短時間で一気に乾燥させてしまうと、木材に割れや変形が生じてしまうことがあるという。そのため「THOOK」は、手間がかかる天日での乾燥を採り入れているのだ。
こうして、ていねいに仕上げられた「THOOK」を手に取ると、曲線がなめらかなせいだろうか、持つというよりも手に吸いつくといった感覚を味わえる。木のぬくもりが手に伝わってくるかのようだ。
また、木は熱伝導率が低いため、冷たいビールを入れてもカップを触った際にヒヤッとすることがない。そのため、飲んだ瞬間のビールの冷たさがより際立つのだ。夏に冷たいものを飲めば、より涼を感じられ、冬に温かい飲み物を飲めば、より温かさを感じられる。飲み物の味を際立たせる器「THOOK」で、極上のひとときを堪能したい。
●製品仕様
・価格(消費税込):8800円
・サイズ:直径約89×H125mm
・重量:約35g
・素材:スギ、ヒノキ
https://store.coto-mono-michi.jp/?pid=156628385
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