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BMW初代「M3」がバックで激走! リタ・オラの大ヒット作「Your song」に登場する真っ赤なビーエム【MVの名車】

モータースポーツで勝つために生まれたM3

 「2002」シリーズの後継モデルとして1975年にデビューした3シリーズ(E21)は、2ドアセダンとセミオープンのみの設定だったが、1982年に登場したE30型からは2ドアと4ドアのセダン、セミオープン、カブリオレ、ステーションワゴンとボディタイプを拡充する。そして1985年、BMWモータースポーツ社(後のBMW M社)が手掛けたM3が登場した。

 1972年5月に設立されたBMWモータースポーツ社は、初の市販モデルとして1978年に「M1」を発表。その後、「M535i」(1980年)、「M635CSi」(1984年)、2代目5シリーズ(E28型)をベースにした「M5」(1984年)を発表した。

 5車種目のMとして送り出されたM3はこれまでのMとは違い、ツーリングカーレースで勝つという目的を持って開発されたモデルだ。ターゲットは1983年に公開されたメルセデス・ベンツのグループAツーリングカーレース用ホモロゲーションモデルとなる「190E 2.3-16」。

 3シリーズの2ドアをベースにボディを大幅に補強。ワイドなホイールを収めるためにブリスターフェンダーを採用し、ルーフエンドから後ろの部分もM3専用のものになっている。足回りもM3専用のハードセッティングが施された。搭載エンジンは最高出力195psを発揮する2.3リッター直列4気筒。これはMシリーズの上級モデルに搭載された3.5リッター直6エンジンであるM88型から2気筒を削ったものである。このエンジンにより最高速度は235km/hに達した。

 M3は1987年シーズンからグループAカテゴリーのレースに参戦。そしてこの年に日本への正規輸入もスタートしている。

 また、E30型M3は2.5リッター版の「エボリューション」へと正常進化していく。その目的はDTM(ドイツツーリングカー選手権)においてメルセデス・ベンツに勝利するためだった。

 中古車サイトを見てみると、現在E30型M3の中古車は2台しか掲載されていない。そのうち1台は“価格応談”であり、もう一台は1050万円というプライスに。完全にコレクターズアイテムの粋に達している。

  • DTMで猛威を奮ったM3 DTM。エボリューションIとII、そしてスポーツエボリューションと3種のホモロゲーションモデルが製造された(C)BMW AG

●新レーベルでの再出発の心意気の象徴

 話を「Your Song」に戻そう。

 このミュージックビデオのなかでリタは後ろに向かって歩き続け、真っ赤なM3もバックでドライブする。アーティスト・俳優・モデルなどマルチに活躍し、瞬く間にアイコニックな存在として確固たる地位を確立したリタだが、自分の作品をアルバムという形にできなかったことは大きなフラストレーションだったに違いない。

 新たなレーベルでの出発となった「Your Song」のミュージックビデオで後ろ向きに歩いていたのは、彼女の時間を巻き戻すために必要な表現だったのだろう。

『Pheonix』をリリース後、リタは2019年にワールドツアーを敢行。日本では3月に単独公演を東京と大阪でおこない、8月にはサマーソニックに出演した。そして新作も次々にリリースしている。フラストレーションから開放されたことで彼女の表現への欲求はより素直で大きなものになったに違いない。

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