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『名車再生!』司会マイクの愛車がオークションに! ディスカバリーチャンネルの人気コンテンツMCのクルマにはプレ値がつく!?

『名車再生! クラシックカーディーラーズ』2代目メカニックが携わった珍車とは?

 これは筆者の私見なのだが、イギリス庶民階級のクラシックカー好きがもっとも愛する自動車メーカーは、実は純英国資本のBMC系ではなく、英国フォードではないかと思われてならない。

「マイク」もそんなフォードファンのひとり。『名車再生! クラシックカーディーラーズ』番組内でも、彼は常々英国フォードへの愛を明らかにしてきたが、プライベートで所有していたのはその中でも最高峰の1台、1966年型フォード「コーティナ・ロータスMk1」だった。

ツーリングカーレース用ホモロゲートモデルであるフォード「コーティナ・ロータスMk1」(C)Silverstone Auctions Limited 2021
ツーリングカーレース用ホモロゲートモデルであるフォード「コーティナ・ロータスMk1」(C)Silverstone Auctions Limited 2021

●1966 Ford Cortina Lotus Mk1

 コーティナ・ロータスは、フォードのベストセラー大衆車「コンサル・コーティナMk1」をベースとする、ツーリングカーレース用ホモロゲートモデル。フォードのブロックを流用した1.6リッターの「ロータス・ツインカム」を搭載した、スポーツサルーンの代名詞的存在である。

 ロータス側でも「28」のコードナンバーが用意され、両社による正規のコラボ商品だったことが示されている。

 今回出品されたマイクの所有車は、20年ほど前にフルレストアを受け、以後は膨らませたビニール製ドーム「カークーン」に収納するなど、大切に保管されてきた個体とのこと。

 シルバーストーン・オークション社の設定したエスティメートは4万5000−5万5000ポンドと、近年では1000万円前後での取引事例が多いコーティナ・ロータスとしては控えめにも映る数字だったのだが、12日の競売では、エスティメート上限を大きく超える6万3000ポンド(邦貨換算約963万円)と、ほぼ現在のマーケット市況を反映した落札価格となった。

マセラティのエンジンを搭載したシトロエン「SM 2.7」(C)Silverstone Auctions Limited 2021
マセラティのエンジンを搭載したシトロエン「SM 2.7」(C)Silverstone Auctions Limited 2021

●1972 Citroen SM 2.7

 シルバーストーン・オークションに出品されたマイク・ブルーワー・コレクションの4台目は、1972年型シトロエン「SM 2.7」である。

 このシトロエンは、元『Top Gear』司会者のジェレミー・クラークソン氏が英BBCとたもとを分けたのちに、アマゾンプライムで制作・配信している動画番組『ザ・グランドツアー』に出演した個体とされている。

『グランドツアー』収録ののち、内外装・メカニズムともに大きな損傷を受けていたようだが、数年前に入手したマイクは修復を決意。ノーザンプトンのシトロエン専門ショップの力を借りてフルレストアを施し、今回「The NEC Classic Motor Show 2021」の目玉としてオフィシャルオークションに出品したという。

 マイクとシルバーストーン・オークション社は、このシトロエンSMに3万5000−4万5000ポンドのエスティメートを設定。ヒストリーやコンディションからすれば充分にリーズナブルな4万1063ポンド(邦貨換算約627万円)での落札となった。

6速MT仕様ではないため、比較的安価なフェラーリ「360スパイダーF1」(C)Silverstone Auctions Limited 2021
6速MT仕様ではないため、比較的安価なフェラーリ「360スパイダーF1」(C)Silverstone Auctions Limited 2021

●2002 Ferrari 360 Spider F1

 そして、ほかの4台とは明らかにテイストの異なる出品車両が、2002年型フェラーリ「360スパイダーF1」。「ブル・トゥール・ド・フランス(濃紺)」のボディに、ベージュ/濃紺コンビの「デイトナ」スタイルインテリアを組み合わせた、とても洒脱なクルマである。

 マイクがこのフェラーリを手に入れたのは、2021年2月のこと。そのあとにもフェラーリの専門業者のもとで細かい修理をおこないつつも、彼自身が重ねた距離は250マイル(約400km)に過ぎない。また写真で見る限りは、コンディションも上々である。

 ただ、まだ「ヤングタイマー」の領域にはない360スパイダー、しかも高値が見込める6速MT仕様でもないせいか、エスティメートは5万5000−6万5000ポンドと比較的安価に設定され、12日の競売では5万6250ポンド(邦貨換算約860万円)で落札となった。

エンジン搭載モデルはこの1台のみとなる「ダウセッツ・コメット」(C)Silverstone Auctions Limited 2021
エンジン搭載モデルはこの1台のみとなる「ダウセッツ・コメット」(C)Silverstone Auctions Limited 2021

●2018 Dowsetts Comet

 さて、ここまではオークションに出品された「マイク」の愛車をご案内してきたが、最後にご紹介する出品車両は、マイクとは直接関係のない1台。しかし、2代目メカニック「アント」ことアント・アンステッド氏が、企画や開発にも携わったというクラシック風モダン・スーパーカー「ダウセッツ・コメット(Dowsetts Comet)」である。

 ダウセッツ社は、かつてアストンマーティン「DBR1」や「DB4GTザガート」を強く意識したレプリカ車スペシャリスト「エヴァンタ」から発展した会社で、アントはその共同経営者に名を連ねる一方、エンジニアリングやデザインを主導する立場にあるという。

 そして彼が開発を担当したコメットは、エヴァンタ時代のレプリカから一歩踏み出したオリジナル車。自社開発のチューブラーフレームにアストンDB4GTザガートや「ACコブラ」のエッセンスを現代風に昇華したFRPボディを組み合わせ、430psを発揮するシボレーLS3型V8自然吸気ユニットを搭載するとのことである。

 コメットはこれまで2台のみが製作されており、うち第1号車「#001」はアメリカに拠点を移した「アント」が(某ハリウッドスター女優との再婚のため?)、EV化の計画を進めているという。つまりガソリンエンジンとともに現存するのは、2018年に製作されたこの「#002」のみとのことである。

 シルバーストーン・オークション社は、このダウセッツ・コメットに7万−8万ポンドのエスティメートを設定していたが、実際の競売では入札が思うように伸びなかったようで、落札価格はエスティメートに届かない6万5250ポンド(邦貨換算約997万円)に終わってしまった。

Gallery 【画像】『名車再生! クラシックカーディーラーズ』MCのマイクの元愛車とは(48枚)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

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