走行距離たった280kmの「デロリアン」まるでタイムカプセルから出てきたような「DMC−12」の驚きの価格は?
デロリアンという世界的に有名なクルマの生い立ちとは
「デロリアン」である。正式にはデロリアン・モーター・カンパニー(DMC)が製作したはじめての市販モデル「DMC−12」というクルマなのだが、DMCは結局、このクルマのみを販売しただけで倒産してしまったため、デロリアンといえばこのクルマのことを指しているようなものである。

●不遇の「DMC−12」というクルマ
もともとゼネラルモータースで副社長をしていたジョン・デロリアンが、自分の理想とするクルマをつくるため1975年に独立して立ち上げたのがDMCという会社だ。
それから6年後となる1981年、DMC−12は発売された。デザインはイタルデザインのジョルジェット・ジウジアーロが担当。設計はロータス・カーズがおこなっているため、バックボーンフレームにボディを乗せるというロータスが得意とする構造をこのDMC−12も持っている。
ただ、ボディの素材は耐候性などを考慮して、ロータスがよく使っていたFRPではなくステンレスとした。
そのため車重が重くなり、当初は販売価格を安くしたいということから4気筒エンジンを搭載するはずだったのだが、それではパワー不足ということで、PRV(プジョー・ルノー・ボルボ)が開発した2.9リッターV型6気筒を搭載。販売期間は1981年1月から1982年末までだ。
しかしそんな能書き以上に、DMC−12といえば、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー(BTTF)』だろう。BTTFのタイムマシンとしてこのDMC−12が使われたことで、世界的な知名度が高くなった。
本国のアメリカでは、創業者であるジョン・デロリアンの麻薬スキャンダル(のちに無罪判決を受けている)などもあって、BTTFが製作された1980年代前半(公開は1985年)当時、DMC-12はレアなクルマ、マニアックなクルマ、という位置づけのものだった。総生産台数は、9000台弱といわれている。
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