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100万円前後の中古「レンジローバー」は買いか!? 後悔しない3代目「砂漠のロールス・ロイス」購入法とは【中古車至難】

100万円前後の3代目「レンジローバー」の中古車は買って大丈夫?

 そして今、そんな3rdレンジの中古車価格は本稿の担当編集者がいうとおり、めっぽう安い……ものもある。

 具体的には、2005年式のベースグレードである「HSE」であれば車両価格90万円前後から見つけることができ、車名が「レンジローバー ヴォーグ」に変わった2009年式の4.4リッターV8(新車時価格1300万円)でも、車両価格は140万円程度からと安い。

それまでのラダーフレームからモノコックへと構造が変わった3代目。ブラックアウトされたピラーやエアサスペンションを装備する点は、初代から最新モデルに至るまで変わらない(C)Jaguar Land Rover
それまでのラダーフレームからモノコックへと構造が変わった3代目。ブラックアウトされたピラーやエアサスペンションを装備する点は、初代から最新モデルに至るまで変わらない(C)Jaguar Land Rover

 このことをもって、3rdレンジを「安くていいのではないか?」と思う人が出てくるのも不思議ではない。実際、3rdレンジのたたずまいはなかなか素敵だ。

 初代レンジローバー(通称クラシックレンジ)ほどの古典感があるわけではないが、いささかチャラついたイメージも強い現行世代のプレミアムSUV各車と比べれば、落ち着きのある古さ=クラシック風味のようなものが出てきているため、その古さが逆に好ましく感じられるのだ。

 しかしながら……、新車時は軽く1000万円を超えていた、しかも重量級ゆえ、足回りなどに何かとダメージが蓄積されがちな大型高級車が「100万円級の格安中古車」になった場合の行末は……。今さら説明するまでもないだろう。

 すべての個体が必ずそうなるわけではないが、おおまかな傾向としては「中古車として買った瞬間にあちこちに要修理箇所が発見され、大金が吹っ飛んでいく」となるのが世の常である。

●安心して数年楽しめる中古車価格は280万円から

 では、100万円級の格安3rdレンジを買った瞬間に、いくらのマネーが吹っ飛んでいくか。もちろんこれまた断言するのは難しい話だが、おおまかな数字としては40万円から180万円ぐらいであると予想される。

 この数字の根拠は、心ある専門店が「ちゃんと走れる状態」にまでメンテナンスした3rdレンジの中古車価格が今、おおむね240万円から280万円ほどであるということだ。ほぼノーメンテの100万円車を買うのもご勝手ではあるが、そこからちゃんと走れるようにするためには、燃料ポンプやらオルタネーターやらエアサス等々の交換作業のために総額で(100万円級の激安車両価格コミで)280万円ぐらいにはなると予想されるのだ。

 つまり3rdレンジとは、「100万円」で楽しめるほどヤワでお気楽なクルマではないということである。しかし、総額280万円、いやキリのいいところで「総額300万円ぐらい」で楽しめる、クラシカルなたたずまいを持ったプレミアムSUVであると考えられるなら、悪くはない選択であろう。

 もちろん、そうして購入した後も1年か2年に1度ぐらいは、数万から数十万円級のメンテナンスフィーが発生する恐れはあるが、古いクルマとはそもそもそういうものである。

 というか、「そういうものだ」と考えることができる人間のみに許されるのが、「ちょっと古いクルマを楽しむ」という粋な行為なのだ。

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