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日本のクルマ文化「ドリフト」が中東で進化を遂げていた! 見所満載のM.I.A.のMV「Bad Girls」【MVの名車】

ダイナミックかつ危険極まりない中東式ドリフトを大々的にフィーチャーしたM.I.A.のMV「Bad Girls」

 自動車カルチャーはおもしろい。その行為が違法か合法かは一旦脇に置いておくとして、もともとはある国のごく狭いコミュニティで盛り上がっていたものがやがて大きく成長し、海外でも注目されるようになる。そして、彼らはそこに独自の解釈を盛り込み、オリジナルのものとは違う形でそのカルチャーを発展させる。ドリフトはその典型だろう。

 かつては、深夜の峠や埠頭にて暴走族のような形でおこなわれていたが、ドリフトを愛する人たちがイメージを変えようとサーキットにマシンを持ち込み、本格的なモータースポーツ競技に発展させた。現在では、エンターテインメント性の高いスポーツとして海外にも多くのファンがおり、それと共に日本車の人気も高まった。アメリカでは、映画『ワイルド・スピード』が製作されるまでになった。今度はその流れがスポコンという新たなカルチャーとなり日本に逆輸入されたりもする。

 たとえば、1970〜1980年代にアメリカから日本に入ってきたサーフカルチャーに魅了された人たちは、クルマのケツを滑らせながら走る同世代の若者を見て「あいつらはダサい」と思っていたに違いない。ところがドリフトがアメリカ人の目に止まるようになると「すげえ、日本はクールだ!」となり、日本のサーファーたちが憧れた西海岸でドリフトがブームになったのだからおもしろい。

銃を持ったアラビックな人たちを背景に歌うM.I.A.(C)YouTube(Noisey)
銃を持ったアラビックな人たちを背景に歌うM.I.A.(C)YouTube(Noisey)

●中東独自のドリフト文化は世界的にも特異

 YouTubeには、アメリカの田舎町であるメンフィスで西海岸とは違う形でドリフトを楽しんでいる動画がアップされているし、ロシアでは一般車が多く走っている街中でドリフトをしていたりする。

 ドリフトが日本とは全く違う形で進化したのが中東で、それを大々的にフィーチャーしているのが、今回紹介するM.I.A.「Bad Girls」のMVだ。2012年1月にリリースされた本作のMVディレクターは、冒頭に“バイオレンスシーンを含む”というテロップが入れられたM.I.A.の問題作「Born Free」を手掛けたロメイン・ガルヴァス。

 広大な砂漠の中を屋根まで人を乗せて走るトランスポーター。そして、兵士を連想させる女性たちとともにステップを踏むM.I.A.が登場する。ダークさのあるアラビックなトラックが映像に緊張感を与えるオープニングから一転、シーンは砂漠の中の長い直線路を入るクルマたちに切り替わる。

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