新型「DS 4」と「ローラン・ペリエ・ロゼ」に酔いしれてわかった「フランスの匠の技とコダワリ」
手間ひまをかけたからこそ完成した唯一無二の存在
ということで、デザインの次は「ローラン・ペリエ・ロゼ」の製法やテイストからDS 4へのメッセージを読み取ってみることにしよう。
シャンパーニュ地方は、フランス国内で唯一赤ワインと白ワインをブレンドしてロゼをつくることが許されている。それはシャンパーニュ地方が緯度的に北すぎる故である。それにも関わらず、「ローラン・ペリエ・ロゼ」は100%ピノ・ノワール、手間ひまのかかるセニエ法で作られているのだ。だからこそ、美しいサーモンピンクの色合いと、フレッシュで爽やか、それでいて深い余韻の残るテイストを実現できたのだろう。

●なぜ、あえて手の込んだ作り込みをするのか
サヴォア・フェール(匠の技)を取り入れたDS 4のインテリアは、ユニバーサルデザインやバウハウスなどのデザインからすると、少々デコラティブに映るかもしれない。機能性を優先させるモダニズム路線から逸脱するアール・デコならではといえばそれまでだが、EVが台頭してきてクルマが白物家電化するいま、画一的ではない細部へのこだわりは、むしろ歓迎されるべきだ。
生産ラインで組み立てられるクルマである以上、ステッチのひと針ひと針を職人が手わざで仕上げるようなフィニッシュではないことは承知の上で、それでも手の込んだインテリアであることは間違いない。それは組み立てラインでの話ではなく、デザインや素材の選び方、テクスチュアのフィニッシュなどから窺い知ることができる。
安易に赤ワインと白ワインをブレンドすることなく、本当のロゼを作るべく、厳選されたピノ・ノワールの選りすぐりの完熟したものだけで作られた「ローラン・ペリエ・ロゼ」のこだわりと同じく、DS4はフランス──というよりパリの粋、DSの美学を貫くために上質なレザーやクロームパーツに徹底したこだわりが注がれていることが、ひと目見ただけで伝わってくる。
さて、まだDS 4を試乗したことがないので、「ローラン・ペリエ・ロゼ」のテイストとDS 4の乗り味を比べることは出来ない。しかし、もしそこにメッセージが込められているとしたら、それはもう明白だ。「DSアクティブスキャンサスペンション」といったDSならではのサスペンションシステムの解説を持ち出すまでもなく、家族や友人と会話を楽しみながらのドライブだけでなく、ひとりでの長時間・長距離ドライブをも楽しめる乗り味であることは間違いないだろう。
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ここからは余談となるが、日本でのDS 4の販売は、2022年〜2024年平均で全体の51%を見とおしているという。つまり、DSにとって最量販車種に成長することを期待されている。
ローラン・ペリエは英国御用達のシャンパーニュで、「ローラン・ペリエ・ロゼ(マグナム)」は、ウィリアム王子とキャサリン妃のロイヤル・ウェディングの晩餐会でも供された。そして一度は低迷したものの、今やグローバル展開に成功した世界屈指のシャンパーニュメゾンでもある。
これと同じく、DS 4が日本のセンス良いカスタマーたちの御用達となり、さらにはDSが日本マーケットに広く浸透することを願ってやまない夕べであった。
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