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トヨタ新型「クラウン・クロスオーバー」の走りは世界基準! 今までのトヨタ車にはないハンドリングを得た理由とは?

筆者がCOTYで「クラウン」に10点を入れた理由

 こんなに乗り心地がよく、こんなに正確に動くトヨタ車は今まで経験がありません。

 その印象をエンジニアに伝えました。「トヨタのクルマとは思えないハンドリングと乗り心地ですね」と。

 そうしたらエンジニアは、ニコニコしながら、「そこを狙ったんですよ!」と話してくれました。

トヨタ新型「クラウン」クロスオーバーのインテリア
トヨタ新型「クラウン」クロスオーバーのインテリア

 具体的にはハブ(タイヤ・ホイールを取り付けるパーツ)とホイールの止め方を変えたそうです。

 これまでのトヨタのクルマは、ハブにスタッドボルトが立っていて、そこにホイールの穴を合わせて入れ、ナットで締めるけるタイプでした。

 しかし今度は欧州車と同じようにボルトで締め付けるタイプになったのです。つまりハブとホイールの位置決めはハブの中央のリング部分でやるので、ホイールの前後方向、上下方向の動きはこれで固定できます。ボルトはホイールがハブから外れないように横方向だけを押さえるようになったため、それぞれの役割分担ができて、ハブとホイールが高い剛性で一体化したのです。

 これにより、まずハンドリング性能が向上したと説明してくれました。しっかりと路面を掴む感触になったのも、ハブとホイールの剛性が高まったせいでしょう。これにより微振動がなく、ガサついた揺れも無くなったために乗り心地も向上しました。

 ホイールベースが伸びましたが、最小回転半径は5.4メートルと小さく収まっています。

 これは4WSのおかげでしょう。スピードが低い領域では後輪は逆位相になって小回りが効き、スピードが高くなると同位相になって安定性を高める効果があります。

 4WSはとかく直進していてもなんとかくビシッと直進する感じに欠けていたり、コーナーに入ったときにも走行ラインが大雑把になったりと、しっくりこないケースもありました。しかし新しいクラウンに装備された4WSはそんな悪いクセはまったく感じることなく走ることができます。
 件のエンジニアから「4WSの感触はいかがですか?」と聞かれたので、「その存在をまったく感じませんでした」と答えました。すると「そういう風にセッティングしたのです。」と筆者の返事に満足したようにニコニコ顔で答えてくれました。

 つまり4WSはハンドル操作が大きくないうちはあまり効かなくすることで、ドライバーの違和感を無くしたのだと思います。

新旧「クラウン」比較
新旧「クラウン」比較

※ ※ ※

 こうして新しいクラウンは、乗り心地を含めて走る性能、ドライバーが操る性能はかなり高いレベルに達したと思います。
 
 それでもクラウンのDNAである乗員への優しさも忘れてはいません。後席の居住性も良いし、乗り降りのしやすさもかなり気を使って作っているようです。

 伝統を守りながらも、新しい時代にあった走りの性能を達成したクルマに仕上がっていると思います。

 その意味で筆者は「日本カー・オブ・ザ・イヤー」ではクラウンに10点を投じました。

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