VAGUE(ヴァーグ)

「レッドブルF1チームお墨付き」電動キックスクーターの気になる実力 パワーウエイトレシオはF1超え!?

最大トルク80Nmのモーターを搭載

 2022年シーズン、F1グランプリにおいてドライバーズとコンストラクターズの2冠に輝いたのがオラクル・レッドブル・レーシング。今回フォーカスするのは、そんな同チームの“ライセンス商品”として販売されている電動キックスクーター「RBS#001」です。

オラクル・レッドブル・レーシングの“ライセンス商品”として販売されている電動キックスクーター「RBS#001」(C)RaceeScooter.com
オラクル・レッドブル・レーシングの“ライセンス商品”として販売されている電動キックスクーター「RBS#001」(C)RaceeScooter.com

「レーシングカーも驚くパワーウエイトレシオ」とうたわれているので、よほど軽いマシンなのかと思いきや、車両重量は23kgもあります。

 一応、目に触れる部分にはカーボンを多用しており、可動部分にはクロモリ(鉄にクロモとモリブデンを添加した合金)を使用しています。強度にはこだわりがあるらしく、紹介文には「3Gに耐えられる」とも書かれています。

 そんな「RBS#001」の何がスゴいのかといえば、ズバリ、電気モーターの出力です。

 定格出力750W、最大トルク80Nmを誇る「RBS#001」の最高速度は45km/h、搭載バッテリーは50.4Vの15Ah/760Whで、航続距離は60km、1回の充電に要する時間は5時間だそうです。でもまぁ「レーシングカーも驚く」はさすがにいい過ぎかもしれませんね。

 日本の道路交通法では、定格出力600Wまでの電動キックスクーターは原動機付自転車で登録でき、それ以上の出力のものは普通自動二輪車に該当します。もちろん私有地であれば登録など関係ありませんから、サーキット内や工場の敷地内での移動といったシーンでは、「RBS#001」が威力を発揮してくれそうです。

「RBS#001」は電動キックスクーターとしてはスピードが出るということもあり、乗りやすさにも配慮しています。ライダーが足を置く部分(デッキ)はワイドで、タイヤも電動キックスクーターらしからぬワイドタイヤを装着。しかも、セミスリックタイヤを履いているんですって!

●企業名を表に出さないメーカーの戦略

 ちなみに「RBS#001」は、オラクル・レッドブル・レーシングがどこの企業と共同開発したのか、表立ってはうたわれていません。

 しかしホームページに記載されている利用規約を見てみると「N Plus Holdings Pty Ltd」という文字が出てきます。調べてみると、オーストラリア・パースに登録されている企業であり、どうやら台湾メーカーの販社のようです。

 実はN+という会社、メルセデスAMGペトロナスF1チームの電動自転車をつくっていることでも知られています。もっと探せば、ほかにもコラボしているチームが見つかるかもしれません。

 自らのメーカー名を表に出すことなく、電動キックスクーターや電動自転車をさまざまなチームやブランドとコラボして販売するという商売戦略、非常に興味深いですね。

 かつて『VAGUE』では、ブガッティの電動キックスクーターを取り上げたことがあります。ブガッティブランドをうたいながら、価格はグッとお安く1200ドル(約16万4000円)でした。それでも同性能の電動キックスクーターと比べたら、高めの価格設定だったように記憶しています。

「RBS#001」は高性能だということはわかるのですが、なんと6000ドル(約82万円)という“強気”なプライスタグを掲げています。まぁF1マシンは市販のブガッティより高いのは間違いないでしょうから、それでもいいのかもしれませんが……、ブガッティの電動キックスクーターが破格に感じますね。

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