夢のエンジンが受賞の決め手! 日産「エクストレイル」のテクノロジーが高い評価を獲得した理由とは?
低燃費でハイレスポンス、しかもパワーを引き出せるVCターボ
そんなエクストレイルの新エンジンについて「残されていた夢の技術 可変圧縮比エンジン。効率とパワーの両立ぶりはほかになく、フィーリングも良好」とCOTY選考委員のひとりは高く評価する。

可変圧縮比エンジン最大のアドバンテージは何かといえば、燃費とパワーを両立できること。通常は、効率重視でガソリン消費を節約する特性としながら、ひとたびパワーが欲しいときは最高出力144ps、最大トルク250Nmを引き出せるのがほかにはない特徴といえる。
そして忘れてならないのが、日本仕様のエクストレイルが搭載するパワートレインは、エンジンは発電装置に過ぎず、駆動力はすべてモーターが生み出すe-POWERだということ。実は3気筒の可変圧縮比エンジンは低燃費かつレスポンスに優れ、その上しっかりとパワーを引き出せる。だから通常は効率重視としながら、パワーが欲しいときには瞬時に回転を高め、発電量を増やせるのだ。
その上、トルクが太いことを活かし、発電時に多用する回転数を「ノートe-POWER」などの2600回転前後から、より低い2000回転ほどとしているため燃費がよく、エンジン音も静か。e-POWERに求められるエンジンの特性と非常にマッチしている。
そういう特性が「状況に応じて低圧縮から高圧縮へ、複雑な動きのリンクを緻密に正確に制御する3気筒VCターボ可変圧縮比エンジンの回転のなめらかさとe-POWERの組み合わせによる走りのパフォーマンスが素晴らしい」とか、「3気筒エンジンでこの静粛性は驚異的。e-POWERとの組み合わせで高効率を実現しただけでなく、ドライバビリティの高さも印象的」という高く評価されている。
また「この1.5リッターエンジンに採用されている可変圧縮比ターボは、伝統的な内燃機関において、ひとつの夢ともいうべき技術」という声があるように、量産車においてどこも実現しなかった技術をものにしたということも大きな意味がある。
量産車としては世界初の技術であり、唯一の可変圧縮比エンジンとなる日産のVCターボは、究極の内燃機関のひとつとしてエンジン史に残る偉大な発明であることは疑いようがない。そう考えれば、エクストレイルがテクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのも当然の結果といえるだろう。
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